10 おつまみ ページ10
1週間後、私は壮馬の家の
インターホンを押していた。
もう何回目だろう。
私と壮馬の帰りが偶然重なった時に
壮馬が家に入れてくれてから三回目くらい。
隣人が最推しだったという事実もどうにか飲み込み、
気軽に飲みに誘えるほどの仲にはなった。
連絡先を交換した時はあまりの興奮に
手がぷるっぷるになったけど。
壮「いらっしゃい。何飲む?」
『んー、壮馬のオススメちょうだい』
壮「じゃあハイボールね」
『好きだね〜〜』
ちなみにまだ私がオタクだということはバレていない。理由は徹底的に隠しているのと、まだ私の部屋には一度も入れていないということ。
壮「今日おつまみとか過疎ってるけどいい?」
『全然いいけど…。なんだったら私、
家から作り置きしてるやつ持ってくるよ』
壮「ほんと?」
『うん、ちょっと待ってて』
隣の部屋に入るなり靴を脱ぎ捨て、
冷蔵庫から味玉、角煮、ツナサラダの3つのタッパーを手にして壮馬の部屋に戻る。
『持ってきたよー、
これ角煮めちゃ美味しいから』
壮「うわ、ガチなやつきた。うまそ」
壮馬が冷蔵庫の中からハイボールを取り出すのを横目に、タッパーからお皿に盛り付けをする。
自分で作ったとは思えないほど美味しそうで
ちょっとびっくり。
お皿をテーブルに持っていき、
壮馬の向かい側に座る。
壮「じゃあはい、乾杯」
『かんぱーい』
壮「味玉とか家で食べんの初めてなんだけど」
『結構保存きくからオススメだよ、美味しいし』
壮「今度作ってみようかな〜」
そう言いながら口に味玉を運ぶ。
壮「ん!うま!」
『でしょ〜』
壮「俺、Aの料理好きなんだよね。
なんか無理しすぎない感じが」
『無理しないってそれ手抜きってことじゃん」
壮「それはまあ」
『そこは否定しよう?』
壮「でも手抜いてて美味しいって
普通にすごいことじゃん」
『フォローうま』
壮「まあね」
『てか壮馬酔ってる?』
壮「あー、Aがくる前にちょっとだけ飲んだ」
『フライング飲酒じゃーん』
壮「フライング飲酒??ww」
こうして今日も、楽しい夜のはじまり。
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そると(プロフ) - mちゃさん» ありがとうございます!!近々続編を投稿予定ですので、ぜひよろしくお願いします! (2020年6月16日 20時) (レス) id: 88d0dc4af6 (このIDを非表示/違反報告)
mちゃ(プロフ) - 好きです!続編楽しみに待ってます! (2020年6月13日 0時) (レス) id: e046c287bb (このIDを非表示/違反報告)
兎亜(プロフ) - こまつさん» ありがとうございます!また近いうちにお会いできるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします! (2020年6月12日 19時) (レス) id: 51dcbeb2a7 (このIDを非表示/違反報告)
こまつ(プロフ) - お疲れ様でした!いつも楽しく拝見させていただいてました!これからも頑張ってください! (2020年6月12日 18時) (レス) id: f4d38f94f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:兎亜 | 作成日時:2020年5月31日 17時