限界オタクの隣人事情 [斉藤壮馬]

40　私のこと？ ページ40

その後、壮馬は仕事、私は由亜の車に乗ってお買い物。


普段マジでメイクに興味がない私に変わって、
由亜がいろいろ選んでくれている。


由「Aはどんなのがいい？
私的にはこれ可愛いと思うんだけど」


『そーれはちょっと派手じゃないすか』


由「あんた意外と慎重派だよね…。
んー、じゃあこれは？」


『それは可愛い』


由「じゃあこういうのでいこ。
A色素薄めだからリップは強めの持っときな」


『ウッス』


"色素薄いからリップ強め"の意味はよくわからないが
まあ由亜が言うんだったらそれでいいか。


いや、勉強しろよ私。


『…あ、あのアイシャドウパレット
夢野幻太郎の概念っぽくない？』


由「うっわガチじゃん。欲しい」


『あれ買うわ。使う使わないは別として』


由「そこはちゃんと使えよ」


『善処する』


概念購入〜〜。嬉しい嬉しい。


由「…A、メイク頑張ろうね」


『う、うnう、うん』


バグっちゃった。


由「やっぱ手っ取り早く印象変えられるのって
メイクだと思うんだよね」


『マジか…やるしかない、か…』


由「あと、やっぱ男子はイメチェンに弱いじゃん」


『そうなの？』


由「そうなの。応援してるから」


『あざーす。てか由亜が教えてよ』


由「私のメイクは教えてあげられるけど、
自分に似合うのはちゃんと自分で見つけなよ」


『…頑張ります』


あ〜〜、それもこれも全部壮馬に恋してしまったのがいけないんだよ全く！！！！

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