限界オタクの隣人事情 [斉藤壮馬]

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壮「じゃあこの辺買ってくわ」


『はーい』


Aが選んでくれた服。


今度ダメラジの収録の時着てこ。


自慢してやろ。


レジまで服を持って行ってお会計が始まったところで、店員さんからの一言が。


店「彼女さんですかー？素敵ですねー」


壮「えっ…。いや、彼女では…」


店「そうなんですか！
お似合いでしたから、つい…」


壮「そうですか、ね」


店「ええ、本当お似合いですよ。…では商品こちらになります、ありがとうございましたー！」


壮「ありがとうございます」


なるほどね…。


お似合い。お似合い…。


普通に嬉しいな、これ。


俺からしたらなんで
Aがモテないのかが不思議なくらいなのに。


壮「A、お待たせ」


『…えっ、あ、うん』


壮「どうしたの？w」


『や、その…
壮馬が気分悪くしたら申し訳ないんだけど』


壮「ん？」


『壮馬待ってる間に色々見て回ってたら、店員さんに"彼氏さんへのプレゼントですかー？"って言われて…』


恥ずかしそうに目を逸らしながら、
髪の毛をくるくると弄るA。


壮「ほんと？w 俺もさっき言われたんだけど」


『えっ？』


壮「彼女さんですか？って、レジで」


『まじか〜〜』


壮「びっくりしたわ」


『なんか申し訳ないわ、
私なんかが見間違われちゃって』


…Aは、優しすぎる。


壮「俺はAと勘違いされて、
ちょっと嬉しかったけど？」


『…嘘だ』


壮「嘘じゃないですー」


『あ〜〜もうそういうこと言われると恥ずかしくなってくるからやめて…』


壮「ごめんごめんw」


ほんとは、ちょっとじゃなかったけど。

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