限界オタクの隣人事情 [斉藤壮馬]

21　飲もう ページ21

由亜と飲んでから数日。


仕事の休憩中に壮馬から連絡があった。
すごくすごくすごく嬉しい。


壮馬A、今日お仕事終わりいつ?
A19時
壮馬俺の仕事終わったら一緒にご飯行こ
Aおー、いいよー
壮馬じゃあ高田馬場集合で
Aりょーかい


本当に高田馬場駅使うんだ…、そりゃ使うか。


なんか嬉しいな。


今になって思うけど推しと連絡取り合ってんの
やばたん案件だな。楽しいからいいけど。


早く仕事終われ〜〜。


仕事をする人として最も正しくて最も考えてはいけないとされていることを考えつつ仕事をこなす。


何着て行こうかな、と考えているうちに仕事終了。


『お疲れ様でしたー』


足早に帰宅からの着替えメイク直し。


早着替えに定評のある私にかかれば余裕〜！


何と言っても全日本早着替え選手権第42位に輝いた私ですから？まあパッと用意くらいできちゃうんですよ。嘘ですけど。


なんか某小生みたいになってしまって
ちょっとだけ切ない気持ち。


よくわからない感情を押さえ込みながら
そう遠くはない最寄駅に向かって歩き始める。


耳に装着したイヤホンからはいつもの彼の声。


早く会いたい、という気持ちが私の足を動かす。


彼の歌声に耳を欹てながら電車に乗り込み、
目指すは高田馬場駅。


あ〜〜、今日は絶対酔い潰れたくない。


気合いを入れろ私、君ならできる。


You can do it !!!!

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