Glitter

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お客さんもザワザワしてるやん。


ちょっとは隠せよ、お前。


中谷｢全然できてへんやんけ！｣


阪本｢うっそ」


中谷｢いやほんまじゃ もうええわ、どうもあざした〜｣


やっと暗転。なんか2人でニヤニヤニヤニヤして変な漫才してもうた。


完全に来てへんと思ってたから余計に気ぃ抜けてて、そこに緊張流れ込んできた。


ふう、とため息をついてコーナー衣装に着替えようと足を進めた。











阪本side



変に中谷がニヤついてる時は、大抵Aがおるか、熊プロが関係してるか、この後風俗に行くか。


今回は1番最初やった。中谷の様子が明らかにおかしい。


一点ばかりをチラチラチラチラ見やがって、そんなかわいい女の子でもおるんか思たら、Aやん。


え？なに？あいつ来られへんって言ってたやん、って気持ちよりも、


間に合ったんや、ここまで走ってきてくれたんかな、


俺らのために？仕事してきて？難波の駅から走って？俺らのために！？


が、ぶわーーって襲いかかってきてもう顔のニヤけが止まれへん。


あいつ俺の事むっちゃ好きやん！あいつ走るん苦手で、100m走とか19秒やったくせに可哀想！


仕事しんどいやろうに頑張って走ってきて！


あーまって、こんなん普段思わんけど、最近会ってないのもあって愛しすぎる。


意識が完全にAの方に飛んでいってしまって、なんか言う度にAの方見てまうし、


セリフは噛み噛みやし、所々2人で笑って進まへんかったし、なんかもう漫才としてはグダグダ。


最悪なもん見せてもうた。こんなんちゃうで、俺ら。もっと出来るんやけどなあ。


でも嬉しくて嬉しくて嬉しくて、なんか、来られへんて！ごめんやけど！ってAが断言してた分、


サプライズみたいで、嬉しさが体の中で反芻してゾクゾクする。


んへへ、と気が抜けて出た笑い声を聞きつけた辻さんが｢お？｣と嬉しそうにこちらにやってきた。


辻｢なんやねん、めちゃくちゃに嬉しそうな顔して。もしかしてAさんが来てたり？｣


阪本｢ほんまなんで分かるんすか？怖いんですけど｣


辻｢お前わかりやすいもん〜へえ〜どこ？誰？｣


阪本｢教えません！！絶対に教えへん、｣


俺はズンズン前に進んでコーナー衣装に着替えた。


ふふ、と急に横で笑った中谷にキショ、と思いながらも、自分もさっきはこうやったんか、と思って身震いした。












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