Glitter

2人銀河系 : R.Akisada ページ28

(滝音 秋定)








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健気すぎやろ。



最近入ってきた若手の若手の若手の若手ぐらい若手の後輩を、


居酒屋特有のオレンジ色のライトに照らされて、頬杖をして見つめながら思った。



健気。この子は全くその言葉に限るのだ。


この子はお笑いにハマった時からマユリカが好きなようで、

特に圧倒的センスを併せ持つ阪本の大ファンらしい。



この世界に入ると決めた時から、絶対に一緒に飲んで盛り上がれるように、


今まであいつの趣味と好みに合わせて色々調節してきたようだった。



炭酸が苦手なのにお酒を飲みたいから、慣れるように1日500ミリリットルのペットボトルの炭酸を飲み干すとか、


仲良くなった時に一緒に喫煙所に行かないかと誘われるために、無理やり喫煙者になったりとか。


健気というか、もはや病的なまでの執着に少し顔が歪んだり歪まなかったりした。



秋定｢そこまでして仲良くなりたいもん？｣


｢そりゃあ憧れの人ですし！あ、もちろん秋定さんもそうですよ？｣



って笑うけど、あんまり緊張してなさそうやん。


劇場に張り出されてる香盤表にマユリカの文字があったら、


めちゃくちゃ肩を震わせてガッチガチになるくせに。


俺とはこうやってめっちゃフランクに飲みに行くやんけ。



阪本は見た目とは裏腹に、腹の底を見せた相手にはデレッデレになる傾向がある。


というのも、相方を始めとして同期の仲のいいやつは、


根こそぎ阪本の意味不明なかまってちゃん攻撃を受けているからだ。










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