第35話 頑張ろうね ページ37
ダイゴ SIDE
『…』
ダイゴ「ふふっ…」
隣で小さな体が微かに
呼吸に合わせて動き
小さな寝息を立てている
恥ずかしそうにしていたのに
すぐに眠ってしまったな
それだけ昨日の
バトルの疲れがまだあるのだろう
ダイゴ「…しなくていいのに」
バトルはこの子のすることではない
ポケモンにだってなる必要もない
なのに、何故この子は
険しい道を選んでしまうのだろう
どの姿であっても自分自身に変わりはない
それは…
確かにそうだとは思う
思うけれど…
自分の意志でそうなった訳では無い
人間の身勝手さから…
醜い欲に振り回された結果だ
受け入れる必要なんてない
…しかし
この子は全てを一人で抱え込もうとしている
頼り方も、甘え方も知らない
それ故に、一人で抱え込んでしまう
『…ゃ……』
ダイゴ「…」
うまく聞き取れはしなかったが
あまりいい夢は見れていないようだ
その証拠に眉間にシワを寄せて
僕の方へ小さな体を寄せてくる
…研究所にいた頃の
夢でも見ているのだろうか
僕の方からも体を寄せ、背中に腕を回し
軽くトントンとゆっくり撫でると
少し表情が和らいだように見えた
そして顔をグッと僕の胸に押し付けてくる
いや…これはすり寄っているのだろうか？
明確にはわからないが
嫌がっていないことは確かだ
まるで冬場の暖を取るエネコのようだな
表情が和らいだ安心感と可愛らしさ
そして微笑ましさから自然と口元は緩み
すり寄る彼女の頭を優しくなでおろす
…少しずつ
本当に少しずつだが
心の距離は縮まっている気がする
後は…
明日のポケモンスクールだ
同い年の少年少女がたくさん居る中
どれだけ心を開けるか…
可能ならば一人だけでも
仲の良い友達を作って欲しい
出会ってからというもの、同い年の子
とは全く交流がなかったからな
研究所の中でも…恐らく
交流なんて殆どなかったはずだ
友達ができたら、
きっとこの子の世界はもっと広くなる
ダイゴ「明日は…一緒に頑張ろうね」
起こさないようにそっと語りかけ
胸の中でぐっすりなAちゃんの
ほんのりと赤い頬を指でそっと撫でた
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あるたおるた(プロフ) - ルカさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年10月28日 0時) (
レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 良かったです^^続き楽しみに待ってます (2022年10月27日 15時) (レス) @page36 id: 3235728d3d (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - ももこさん» 初めまして、コメントありがとうございます！お楽しみ頂けてとても嬉しいです！これからも楽しんでいただけるように更新していきますのでこれからもよろしくお願いいたします。 (2022年10月22日 22時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 凄く面白いです！ (2022年10月22日 13時) (レス) @page26 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - チョコ＆ピーナッツさん» ポケモンは意外とダークな一面もありますかね…ポケモン同士を人工的に合体させたり作ったりするくらいなら、やはり人体実験もありそうだなと思ってしまいました。色々汲み取って頂けて嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年10月21日 0時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるたおるた | 作成日時：2022年10月11日 23時
