第32話 賛同できない答え ページ34
ダイゴ SIDE
カプコケコと戦った翌日
起きてすぐに包帯を取って傷の具合を見ると
前と同じように昨日の傷が嘘のように
綺麗さっぱりなくなっていた
治癒力が高いからもしかしたらとは思ったが
完治していてホッと胸をなで下ろした
顔色も昨日よりも血色がいい
ダイゴ「良かった、もう大丈夫そうだね」
本当に…
昨日はどうなるかと思った
あのままバトルを続けていたら
いくら治癒力が高くても
ただでは済まなかったと思う
…やはり無理矢理にでも止めるべきだった
『カプコケコが…聞いてきたんです』
血で汚れた包帯を回収していると
Aちゃんは包帯を見つめながら
昨日の話の内容をゆっくりと話し始めた
『何故お前は…
一つのものになろうとしている
何故、一つに絞ろうとする…って
人の姿もポケモンの姿も…
それは等しく私であって繋がっている…
それを切り離して一つにする
必要はあるのかって…言われました
それを聞いて確かに切り離す
必要はないのかもなって思ったんです
後天的であっても…
人の姿であっても私だし
ポケモンの姿も私である事に変わりない
だから人かポケモンかではなく
私は私なんだって…思うことにしました』
カプコケコどの話の内容と
Aちゃん自身の答えを話し終えると
ははっと吹っ切れたように笑った
昨日の暗い表情とは一変し
以前よりも明るくなったように感じた
人であることもポケットであることも
全て自分だと受け入れる…ということか
彼女がそう決めたのなら僕は何も言うことはない
…
ないのだが…
やはり、ポケモンの姿になって
バトルはして欲しくはないと思ってしまう
彼女が攻撃を受けるたびに心臓を
握りつぶされるような嫌な圧迫感を感じる
そしてバトルが終わると広がるのは
目をそらしたくなるほどに凄惨な光景
普通のトレーナー同士の
ポケモンバトルを見届けるのとは全く違う
僕にはどうしても
彼女をポケモンとしては見れない
人としてしか見れない
しかし
僕がいくらそう思っていても、
あんな怪我をしてまで
答えを見つけた彼女にはとても言えない
『この力、人のために使っていきます
もちろん、大々的にはしませんけど…
バレると色々大変だし』
使わなくていい
使わなくていいのに
えへへっと笑う彼女の言葉に
うまく言葉で返すことができず
僕はただ、笑い返すことしかできなかった
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あるたおるた(プロフ) - ルカさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年10月28日 0時) (
レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 良かったです^^続き楽しみに待ってます (2022年10月27日 15時) (レス) @page36 id: 3235728d3d (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - ももこさん» 初めまして、コメントありがとうございます！お楽しみ頂けてとても嬉しいです！これからも楽しんでいただけるように更新していきますのでこれからもよろしくお願いいたします。 (2022年10月22日 22時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 凄く面白いです！ (2022年10月22日 13時) (レス) @page26 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - チョコ＆ピーナッツさん» ポケモンは意外とダークな一面もありますかね…ポケモン同士を人工的に合体させたり作ったりするくらいなら、やはり人体実験もありそうだなと思ってしまいました。色々汲み取って頂けて嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年10月21日 0時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるたおるた | 作成日時：2022年10月11日 23時
