第13話 被検体No.32 ページ15
ダイゴ「Aちゃん…？」
ダイゴは私が拒んだことに
少し驚き、心配そうに私の顔を覗く
『…大丈夫です、少し休めば治るんで…』
ダイゴ「何を言って…」
『本当に…大丈夫なんで…』
ダイゴ「大丈夫な訳がないだろう？！
それに、その怪我ですぐに治るなんて…」
『…治りますよ…ほら…』
珍しく強めに言い放つダイゴに
証明しようと《自己再生》を使って傷を治す
目の前で傷がみるみる消えていく
ありえない光景にダイゴは目を見開き固まった
…
そうだよな
『…実験体って言ってたでしょう？
私は…ポケモンの遺伝子を無理やり組み込む
実験の被検体だったんです』
ダイゴ「ポケモンの遺伝子を組み込む…？！」
予想外な答えだったのだろう
ダイゴはありえないと言いたげに
私をジッと見つめる
…それが普通の反応だ
ありえないし、禁忌の領域だと私も思う
『私はミュウの遺伝子を組み込まれた影響で、
大体のポケモンに姿を変えることも
技も使えます…
今のも技の一つの自己再生です』
…自己再生は、細胞を再構築するから
疲れるし難しいからあまりしないけど…
今はダイゴに私のことを信じてもらうために
そして病院に行く必要がないことを
理解してもらうために使用した
…しばらくは使いたくないな
『自己再生を使わなくても
ある程度休めばすぐに回復できます
…だから傷の治りも…早かったでしょう？』
そう言うと心当たりがあった
ダイゴは少し目を見開いた
『それで…もう、
実験が嫌で嫌で…逃げ出してきたんです』
…うん
もう潮時かな
これだけ巻き込んで
こんな素性が知れた今
もうここにはいられない
これ以上、迷惑はかけられない
『…巻き込んですみませんでした
…服もこんなにボロボロにしてしまって…
…必ず
…必ず…弁償します
買った服も買い取ります
だから…』
警察にも、研究所にも引き渡さないでくれ
そう言おうとしたがその瞬間
優しく体中を包み込まれ言葉が途切れる
数秒経過してから
ダイゴに抱きしめられていることを理解した
ダイゴ「…服なんて気にしなくていい
弁償なんていらない
買った服もお金はいらない」
『でも』
ダイゴ「君は…僕が引き取る」
『…え？』
思わぬ言葉に私はダイゴの顔の方へ視線を向ける
だが、抱きしめられているため表情は見えない
…この人は一体何を言っているの？
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あるたおるた(プロフ) - ルカさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年10月28日 0時) (
レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 良かったです^^続き楽しみに待ってます (2022年10月27日 15時) (レス) @page36 id: 3235728d3d (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - ももこさん» 初めまして、コメントありがとうございます！お楽しみ頂けてとても嬉しいです！これからも楽しんでいただけるように更新していきますのでこれからもよろしくお願いいたします。 (2022年10月22日 22時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
ももこ(プロフ) - 凄く面白いです！ (2022年10月22日 13時) (レス) @page26 id: 4b14f6b623 (このIDを非表示/違反報告)
あるたおるた(プロフ) - チョコ＆ピーナッツさん» ポケモンは意外とダークな一面もありますかね…ポケモン同士を人工的に合体させたり作ったりするくらいなら、やはり人体実験もありそうだなと思ってしまいました。色々汲み取って頂けて嬉しいです！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年10月21日 0時) (レス) id: 2a322f4b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるたおるた | 作成日時：2022年10月11日 23時
