【2j3j】隣の席のリスナーくん【knmc】

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夕日が差し込む教室で出された課題をこなしていると目の前に影が落ちる。

顔を上げれば肩で息をする刀也くんが目の前に居て「お待たせしました」と、ふーと息を吐いている。

「そんなに急いで来なくてもよかったのに」

「待たせてるんだから急いで当然でしょう。それに、早く会いたかったんですよ」

ちょっと恥ずかしそうにそう言われ、嬉しくて「ふふ、ありがとう」とお礼を伝える。

私も急いで課題をまとめてバックに詰め込むと「行こうか！」と席を立つ。

2人でクスクス笑いながら学校を後にした。



駅までの道のりをどちらともなく、ゆっくりと歩く。
少しでも、2人の時間が長くなるように願いながら。

今日の授業の話とか、刀也くんの部活の話とかをして歩みを進める。

後少しで駅に着いてしまう、そう思ったとき「あの、」と刀也くんが歩みを止めた。


「？、どうしたの？」

「もう少し、一緒に居たいって言ったら困ります？」


刀也くんからそんな事言われるなんて思っても居なかった私は目を見開いて固まってしまった。

「すぐ近くに公園があるんですよ…よかったら少し寄り道、しませんか？」

刀也くんの提案に私は首を縦に勢いよく頷いて了承する。

「ふふ、じゃあ行きましょうか」

そう言って剣持くんに右手を掴まれて「っえ！？」なんて情けない声をあげてしまう。

まだ学校の近くで、知り合いが見てるかもしれないのに…！と慌てて刀也くんを見つめる。

「…もう時間も時間ですし、少しくらい握ってもいいですよね」

数歩先を歩く剣持くんの耳が赤いのを見て、つられて赤くなった。

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