やり直しの代償 ページ5
「hah、そんな顔もできるのか。お前」
『・・・』
何で・・・何でこいつが知ってるんだよ。
私が"やり直した"事を。
「何で知ってるって言いたげだな?お前のその、ボロボロのソウルを見りゃわかる」
『、これは・・・』
「お前はソウルの力を使い過ぎた。住民の誰かが死ぬ度にやり直してりゃ壊れてもおかしくねぇ」
胸を抑えてナイトメアを睨む。
『皆のいる世界を望んで何が悪い。誰も傷つかない世界を望んで、何が悪い』
「お前はそれでいいだろうよ。だが考えてみろ?死んでやり直してまた死ぬ、それはお前が殺してるのと同じ事だろ?」
ナイトメアの言葉が深く突き刺さる。
考えないようにしていた事を、こいつは簡単に口にする。
「お前は"最低"だ」
『・・・っ』
「兄弟殺し。親友殺し。本当は、これを知られたくなかったんだろ?」
『違う!!私は、私は皆を・・・サンズ達を・・・!』
「大きなお世話だろ?・・・お前達がいなきゃ、そのうちマシな終わりを迎えた世界で生きていられただろうに」
可哀想なやつらだ。ナイトメアの言葉がいつまでも耳に残った。
・・・そうだ。
私は、リクにも秘密にしてた。
やり直していく中で何度もリクが死んだ事。
やり直して記憶のないリクにリクが死んだ事は一度も伝えなかった。
サンズにも、パピルスにも。
そもそもリクは私が巻き込んで連れてきた・・・
―何だ。こいつの言うとおりじゃんか―
私は兄弟殺しの、親友殺し・・・
「hah‼絶望したな?いいぜ・・・そのままの堕ちてこい。オレ達に殺されるくらいなら、自分で楽にしてやった方がいいだろ?」
『私が・・・?』
『今更遠慮なんていらないだろ?何十回も、いや何百回もやり直したんだからな』
いっそ親友も殺しちまえよ。
『リク・・・』
泣き虫なリク。いつもからかわれて泣いて私の後ろにくっついてた。
こいつらにまた殺されるくらいなら、私が殺して終わりにしてしまおうか。
『ハナちゃん!しっかりして!!』
不意に聞こえたリクの声。
するとどっかから光が指してきた。
「チッ・・・!邪魔が入ったな・・・ハナオ」
『・・・、』
「いつまで隠しとおせる?知られたらお前、間違いなく信用を失うぜ?」
そう言うとナイトメアは消えて代わりに光が広がった。
リク・・・サンズ・・・パップ・・・私は・・・
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ