大切なんだ ページ13
「あー・・・疲れた」
「よぉ。大丈夫か?」
「一応は・・・」
マスタードに慰められながら若干ぐったりしてる。
あの後何故かラズにコーヒーまで混ざってきておまけにエッジにまでなぜかわからないけど怒られた。
顔に傷あるやつに言われるのは何か納得行かないんだけど。
「つか、あれいいのか?」
「あれって?」
マスタードが示す先には何故かハニーとマネーに絡まれてるリクがいた。
何故かリクはマネーに抱きしめられてて。リクはて困惑してるからか顔が赤いように見える。
「何だあいつら。こんな時にイチャツキやがって」
「リクに友達が増えるのはいい事だけども・・・」
あれじゃ友達じゃなくてまるで恋人・・・ちょっと待て。
何でムカムカするわけ?いいじゃんか。リクに恋人ができたって。
喜ばしいよ。もう私がいちいち見てやらなくたってリクを守ってくれるんだから。
『誰がなんて言おうと、私はハナちゃんを信じてるよ。だってハナちゃんのこと大好きだもん』
「お、おいハナオ。どうした?」
「?何が?」
「あいつら見てる目が怖えからよ・・・気に入らねぇのか?」
気に入らない?んなわけない。
ただ少し、寂しいなんて・・・いくらマスタードにだって言えないさ。
「リクを泣かせない奴なら、私は別に構わんよ」
「お前はあいつの親か」
「特別なだけだよ・・・リクを傷つける奴は、どんな事したって潰しに行く」
リクが笑ってるだけで安心するし冷静でいられる。
あの笑顔を守ってやりたくて、強くなったんだ。
「それだけ大切なんだよ。マスタードにはいないの?どんな事しても守りたい相手」
「・・・ha、いねーよ。そんなもん」
「そう。さて、そろそろ救出してくるかね」
踏み出して未だに二人に挟まれてるリクのところへと向かった。
睨み合う二人にチョップしてからリクを取り返した。
「悪いけど、まだリクはやるつもり無いからね?」
「「!?」」
「ハ、ハナちゃん?」
慌てる二人に笑ってリクに手を差し伸べた。
「手、つなぐんでしょ?」
「!うん!ありがとう、ハナちゃん!」
輝くような笑顔に思わず目を細めた。
眩しい。けどこの明るさを守りたい。
叶うなら、ずっと近くで。
「姉ちゃん、邪魔しないでくれよ」
「応援してくれないの?」
「バーカ。"ヒーロー"の座は、そう簡単には譲らないよ?」
欲しけりゃ奪いに来な。と、リクの手を引きながら呟いた。
立ちはだかる敵 *キラーside*→←わたしの"ヒーロー" *ハニーside*
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