エピソード６ ページ7
•
「なんでお前ばっかり…！私だって頑張ってるのに！！」
「やめ…！やめてよ！」
弱井トト子が悲鳴を上げたとしても、Aは続ける。
そして、もちろんクラスの人の目の前でも、いじめをする。だけど、クラスの人は助けない。
どうしていじめてるのか、クラスの人達には分からなかった。
普段おとなしかったAが、どうしてこんなことをしているのか、と思っていた。
唯一Aを止めたのは、六つ子の長男。松野おそ松だった。
「なにしてんだよ！！トト子ちゃんは何も悪くないだろ！？」
「そんなの知ってる！！分からないんだよ！」
「分からないなら尚更いじめんな！」
男子に殴られた。
それは、手のひらではなく、拳で。
とても痛くて、涙が止まらなかった。痛すぎて、記憶も曖昧だったが、弱井トト子が松野おそ松を止めていたのが、はっきり分かった。
クラスメートも、それはやり過ぎだ、と言っていた。
でも松野おそ松は拳を止めようとしていない。
「あ！？間違ったことしてるやつがいたら、殴るのは当たり前だろうが！！！」
Aはそうとは感じなかった。
全ては弱井トト子が悪い、すべては弱井トト子のせいだ、と思っていた。
全く反省してないAの顔にイラッときたのか、また、拳を前にしようとした。
それを感じ取った弱井トト子が、また松野おそ松の暴走を止めた。
クラスメートも止めた。
Aは都合のいいやつらだ、と思った。
弱井トト子がいじめられている時は、クラスメートの一人も止めず、松野おそ松だけが頑張ってるというのに。
松野おそ松が追い詰められている時は、形成が、有利な方につく。
汚い人間達だ、と思った。
これがAの高校時代だ。
•
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←エピソード５
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラダ | 作成日時：2023年5月7日 18時
