きいろのきおく。 ページ22
十四松side
『とっりゃあ!!あはは!』
「うっはあああ!!すっげぇ!ちっちゃいぼくがいる!!なんで!?なんで!?」
まぶしー光に包まれて少ししてから、ぼくは目を開けてみた。
そしたらなんとしょーがく四年生くらいのちっちゃいぼくが居て、しかもこれまたちっちゃいにーさんたちとチャンバラごっこをしてたんだ!
すっげーよね!?ね!?
でも、なんでかぼくの言葉は聞こえないみたい。
一緒に遊びたかったからちょっと寂しいな。
そう思って少し悲しくなったけど、やっぱりこの状況に興奮は収まらなかった。
だって初めてだもんこんなこと!しょうがないよー!
聞こえないのはわかってたけど、ぼくはちっちゃいぼくを応援してみた。
「あははは!がんばれぼく!!にーさんたちたおせー!」
『えいっ!!……あれ?』
「んえ?どしたのぼく?」
ちっちゃいぼくの枝がカラ松にーさんの頭にクリーンヒットした瞬間、ちっちゃいぼくはいきなり止まってキョロキョロ周りを見て何かを探し始めた。
どうしたんだろ?
『ね、おそまつ!Aどこいったの?さっきまでいたよね?』
『A?あー、そういえばいないな。ちょろまつしってる?』
『しらない。どっかあそびにいったんじゃないの?』
『……そうかなぁ。でもさっきからなんかいやなよかんが』
『ちょろまつすきあり!!』
「っわー……」
おそまつにーさんたちの言葉にも納得言ってないちっちゃいぼく。
不安そうな顔で何か言おうとした瞬間、おそ松にーさんがチョロ松にーさんの頭を枝でスパーンって叩いた。
うわー、チョロ松にーさんうずくまってる。
すっごい痛そー!
『いった!?おいずるいぞおそまつ!いまはなしてただろ!』
『へへっ、ゆだんしてるおまえがわるいんだーっ!!』
『っ!このやろー!!』
『……』
またチャンバラごっこに夢中になりだしたにーさんたちを見て、ちっちゃいぼくは一瞬しゅんとした後、にーさんたちをキッと睨んだ。
そして、誰にも聞こえないような小さい声で、呟いたんだ。
『……いいよ。おそまつたちなんかしらない。ぼくひとりでいく!』
「っ!あーー!!」
ちっちゃいぼくが走り出したとき、ぴっかーん!とぼくは思いだした。
そうだ!昔こんなことあったよ!
ぼくの話聞いてくれないにーさんたちにムカついて、すっごい悲しくて。
だから、誰にも言わないで一人でAを探しに行っちゃったんだ。
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紫垣(プロフ) - 続きが欲しすぎる (4月19日 19時) (レス) @page41 id: f62f374630 (このIDを非表示/違反報告)
はまち(プロフ) - ヤバい目から水銀出てもうた。゚(っ৹ т )゚。 (2022年10月25日 23時) (レス) @page41 id: 060e95838b (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - しばらく更新されていないので心配です…。夢主くん…助かって、お兄ちゃん達と仲良くしてほしい…。(๑o̴̶̷᷄-o̴̶̷̥᷅ ) (2022年3月19日 19時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
折り紙(プロフ) - 目から水素水がァ…。更新頑張って下さいィ…。 (2018年8月4日 3時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら(プロフ) - この小説とても好きです!続き待ってます(*´-`) (2018年7月18日 16時) (レス) id: f0c376a462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:●龍● | 作成日時:2017年1月10日 16時