えむ ページ46
エーミールside
Aの例の薬の効果が切れて2日経ったある日、俺の中ではプチ事件が起きていた
朝飯でいつもの様に幹部と食堂で顔を合わせる
ut「なー、A」
「うっせぇ、今話しかけんな」
しかし今日は何故か彼女の機嫌がすこぶる悪いのだ
それも、俺達全員に対して
しかしかなりキツく当たられた鬱先生は、全く気にしている様子は無い
それが更に俺の中の疑問を大きくさせた
em「A、何であんなに機嫌悪いんすかねぇ」
朝飯を食べる手を止めて、こそっと隣に座るシャオさんに聞いてみる
すると彼は目線をこちらに寄越し、だから童貞は…と呟いた
うるさいわ不人気
お前より俺の方が人気あるってコネシマから聞いたぞ
sh「そりゃ、女が機嫌悪くなるってゆうたらアレの日しかないやろ」
心の中で毒突きながらも彼の言葉に成る程、と納得する
Aだって女だ
そういう日はあるよな
視線を元に戻すと彼女は既にご飯を食べ終えており、今は立ち上がって今日の仕事内容を確認しているところだった
zm「A！今日は俺の手伝いやで！」
「距離近い」
いつもの温厚なAの影は消え去り、代わりに迫力ある睨みをきかせてゾムに返答する
そんな彼女に俺は熱い視線を送った
鬱先生もゾムもええなあ…
俺も罵って欲しいなあ……
そう、何を隠そう俺は正真正銘ドの付くMだ
だから正直今の状況で興奮が抑えきれない
その後もいつも通り接する俺達に嫌気がさしたのか、Aは食器を片付けると直ぐに食堂から出ていってしまった
あーあ、残念…
em「あっ」
朝飯が終わり、部屋に帰る途中
俺の胸ポケットに入っていた万年筆が音もなく落ち、赤い絨毯を転がった
em「うーわマジか」
その万年筆の転がった先は、廊下に設置されている棚の下だった
いつもなら棚を持ち上げたりズラしたりして取るのだが、如何せんこの棚の脚は床に固定されているため動かせない
仕方なく地面に這いつくばりながら棚下をまさぐる
すると、突然目の前にあった扉が開き
その部屋からAが出てきた
場所が場所なだけに、彼女の部屋を覗いていた様に見えなくもない
俺はぎこちない動きでAを見上げる
彼女は冷えきった目でこちらを見下していた
やばい、興奮する
「どけよ、廊下塞ぐな」
em「え？う、うん」
俺が進路から退く前に、わざと俺の肩に脚をぶつけて歩みを進めるA
俺は廊下に取り残されたまま、ただただ彼女の背中を見送った
SなA、めっちゃ良かった…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とぅび - （哲学）さん» んぁぁあ！！(ToT)いつも文字数ギリギリで詰め込んでるので、読みやすいと言って頂けるなんてもう……好k(((ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ)本当にコメントありがとうございます！(哲学)さんの期待に添えられる様、精一杯頑張ります！ (2018年3月11日 22時) (
レス) id: 15cad6d40c (このIDを非表示/違反報告)
（哲学） - ショッピくんとショッピング…思わず吹き出してしまいましたw読みやすいしセンスあって好きです！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2018年3月11日 21時) (レス) id: ff2146be28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
