ドSな蝶 ページ29
エーミールside
「失礼します」
お辞儀をして遠慮気味に部屋に入るA
いつも皆にはフランクな彼女だが、余り話し慣れていない俺の前ではかなり固くなる
服だって、この前鬱先生の部屋に行くところを見掛けたが、その時の格好と比べるとかなり露出度が低い
今日は俺の仕事を手伝う日だ
そう改められると仕事をしにくいんだが
em「どうぞ」
いつもの笑みを貼り付けて椅子に座るよう促す
最近幹部としか会ってなかったから、素が巧く隠せているかが少し心配だ
インカムからはエミさん猫被ってるなどと失礼千万が聞こえてくるが無視や無視
俺はインカムをオフにした
「今日は何を…」
とAが切り出す
em「そうですねえ」
とりあえずグルッペンの想い人らしいから適当に味方にしとくか
em「では、突然かもしれませんが、アドバイスも兼ねてひとつお話しさせて下さい」
「はい」
em「私は美容についてはてんでダメですが、貴方が素晴らしい意思と勇気を持った方だと確信しています」
「は、はあ…」
何やその反応……
自分で言うのも何やけど、俺の営業スマイル見てイマイチやった反応の女お前くらいやぞ
おい誰や童貞言うた奴
em「可愛くなる、と決めること。
これは女性が美しくなる為に必要な一歩です。
この選択をしたことにより、貴方は大きく成長しました」
「でも可愛くなりたいなんて、女の子なら誰でも思うんじゃないですか？」
ふーん、流石はグルッペンの惚れた女か
ただただ話聞いとるだけじゃなく、メモったり質問してきたりしよる
em「いえ、そうでもありませんよ。
確かに、Aさんみたいな方が女性の大半を占めると思います。
しかし中には、努力する前から諦めてしまったり、一度壁にぶつかっただけで全ての努力を投げ出してしまう人もいるんです」
「ほー」
em「ですから、貴方はまずその選択をしたことに自信を持って下さい。
行き過ぎた自尊心はただのナルシストですが、謙虚も度が過ぎるとただの卑屈な人です。
バランスが難しいかもしれませんが、私はAさんなら出来ると信じてますよ」
笑顔でそう言い切ってみても、やはりAの反応は鈍い
「アザス…」
何？嬉しくないんか？
あーもう何で俺が新人相手にこんな悩まなアカンねん！
em「Aさんはかなり褒められ慣れてるんですね、私がいくら称賛しても全く動じる様子がない」
嫌味たっぷりそう言ってやると、Aは即座に笑って否定した
「生憎、心無いリップサービスに踊るほど酔狂ではありませんから」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とぅび - （哲学）さん» んぁぁあ！！(ToT)いつも文字数ギリギリで詰め込んでるので、読みやすいと言って頂けるなんてもう……好k(((ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ)本当にコメントありがとうございます！(哲学)さんの期待に添えられる様、精一杯頑張ります！ (2018年3月11日 22時) (
レス) id: 15cad6d40c (このIDを非表示/違反報告)
（哲学） - ショッピくんとショッピング…思わず吹き出してしまいましたw読みやすいしセンスあって好きです！更新頑張って下さい！応援してます！！ (2018年3月11日 21時) (レス) id: ff2146be28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
