拾参 ページ13
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「 俺は不死川さんのことは許せないと思います.
でも、貴女の思いはちゃんと受け取ります. 」
ありがとうございます、と笑う竈門くん.
ものすごく優しい顔だ.
竈門くん、キミの方がよっぽど優しいよ.
「 でも、驚きました! 不死川さんと幼馴染なんですね. 」
『 うん. でも、実弥くん……、
風柱様と 幼馴染ってことはできるだけ内密にして欲しいの. 』
なんでだろうといった顔で首を傾げるも、
分かりましたと言う竈門くん.
これといった理由はないけれど、
言わない方が実弥くんのためにもなると思ったから.
竈門くんとの会話に区切りが付いた時、勢いよく病室のドアが開いた.
「 もーーやだあぁぁぁ 」
「 全く…薬を飲むのが嫌だからって逃げ回るのはよしてください!あなたは何歳ですか! 」
「 だって苦いんだよおぉぉ 」
わんわん泣きわめく金髪の男の子の首根っこを掴むアオイちゃん.
アオイちゃん、相変わらずお強い…
あ、
あの金髪くん、那田蜘蛛山で手当てした子だ.
手当した、と言うよりは手当するのを手伝い、
その後を蝶屋敷まで運んだが正解かな.
珍しい髪色だったからよく覚えてる.
そんなことを思いながら、その子を見ていたら目が合った.
「 あーーー! 」
「 善逸さんッ!? 」
アオイちゃんの手を振り払い、凄い勢いでこちらに来る.
「 ねぇ、君だよね!俺のことぐるぐる巻きにしたの!
音で覚えてるよ、すごく綺麗な音だったからね!
は〜〜また会えて嬉しい!
あの時は色々とあってぐるぐる巻きされた…しか思わなかったけど、今はもう運命だと思うんだよね! 」
『 え、う、運…命…? 』
「 そう、君と俺を繋ぐ運命の包帯!だから、俺と結婚して! 」
凄い勢いで言われたから、言葉を失う.
彼の言う意味を理解するのにも時間がかかった.
『 いや、結婚は無理……かな.
ちょっと言っていることがめちゃくちゃすぎて… ごめんなさいね 』
僅かな沈黙の後、金髪くんが再び泣きわめいた.
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るる - 勉強やりながら占ツク更新だと、、、、、、、、大変すぎませんか?!!!!凄いですね!!! (7月25日 23時) (レス) @page46 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
魚城 - 続編!?やったぁ〜! 続編も頑張ってください!*^^* (2020年4月8日 18時) (レス) id: b29402340d (このIDを非表示/違反報告)
うぐいすのしっぽ - きな粉のところで盛大に吹きましたw続編も頑張ってください! (2020年4月7日 9時) (レス) id: 868a001250 (このIDを非表示/違反報告)
うりょ - ムフフ (2020年3月5日 9時) (レス) id: 21c35aca73 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 初めまして!すごく面白かったです! (2020年2月26日 19時) (レス) id: fc640f7e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まっちゃろん | 作成日時:2019年11月20日 8時