夜の学校 【 十四松 】 ページ10
『 怖ぁ… 』
本当は入っちゃいけないこの時間に、私は学校にいる
どうしても今必要な忘れ物を取りに来たのだ
『 あったあった 』
自分の教室の机の中を漁れば、取りに来たものがそこにあって
よし、忘れ物は取ったし
バレる前に帰ろ、なんか夜の学校って怖いし。
そう思った瞬間、
教室の隅の方からガタッと音が聞こえた
『 なっ、何!? 』
その音に思わず振り返れば
そこには、縦長のロッカーが1つぽつんと立っていて。
『 いやいやいや 』
怖。
確認する勇気も出ないしそもそも用は済んでるし、
さっさと帰ろうそうしよう
そう思って早歩きで教室を出ようとしたその瞬間
バターン!!
と、大きな音を立てて開くロッカー
『 ヒィィィィィッッッ!!! 』
「 あっれ!? めっちゃ暗い!! 」
『 あ、悪霊退散悪霊退散悪霊退散んん…!! 』
思わず咄嗟に悪霊退散とブツブツ唱えていれば
「 あ! Aちゃん!! 」
『 悪霊退散悪霊退散あくりょ… 』
聞いたことのある声に名前を呼ばれる
『 …へ、え、あれ
じ、十四松…? 』
「 うん! 十四松!! 」
『 な、なんでここに 』
どうやら私をびっくりさせた正体は十四松だったみたいで。
放課後にかくれんぼして遊んでた!
そう言って笑ってる目の前の人
『 もう20時回ってるよ 』
「 え!? まじで!? 」
隠れてたけど中々誰も見つけに来ないから
外に出てみたらこんなに暗くなってたらしい。
『 いや、もっと早く出なさいよ 』
「 あはは!! 確かに!! 」
『 多分みんな帰っちゃったよ 』
「 ひっでー!! 」
そう言う割に、あははと楽しそうに笑うから
私も少しつられて笑う
『 ほら、帰ろ十四松 』
「 うん! 帰る!! 」
置いて帰った人たちもどうかと思うけど、
こんな時間まで律儀に隠れてる十四松もどうかと思う
けど、こんな暗い夜の学校に十四松がいてくれたのは正直助かった
『 こんな時間まで馬鹿だね 』
「 ね!
でも、こんな時間まで隠れてたから今Aちゃんと一緒にいれてる!! 」
私の呆れたような言葉に
そんなポジティブで嬉しい言葉を返してくるから
また思わず笑ってしまった
_______________________________________
『 てか、誰とかくれんぼしてたの 』
「 え!? 宇宙人だよ!! 」
『 へー。
…え!? 今なんて!? 』
106人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃび(プロフ) - ごはん(50)さん» コメントありがとうございます。そこまで褒めて頂いてとても嬉しい限りです…!沢山あるおそ松さん作品の中から私の作品を読んで頂いてありがとうございます!更新はまちまちになってしまって申し訳ないですが、これからも頑張りますのでよろしくお願いします! (2019年8月23日 18時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
ごはん(50)(プロフ) - こんにちは!!しゃび様の作品全部見させて頂きました!!どれも最高です。この様な短編集やおそ松さん作品の中でもしゃび様の書くお話が一番好きです。お気に入り作者登録も失礼ながらさせて頂きました!! (2019年8月20日 17時) (レス) id: 535205595b (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 苺夢さん» 時間はかかってしまいますが、それまでお待ちいただければ幸いですし、なるべく詰まらないようにこちらも頑張りますので、よろしくお願いします。 (2018年12月29日 9時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 苺夢さん» こちらまで読んで下さりありがとうございます!とても嬉しいです。辞める、と言うよりは一旦おやすみということなので、勿論チョロ松のオンリー短編集も書かせていただきますし、全員書き終わったらまたこういった短編集を再開しようと思っております。 (2018年12月29日 9時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
苺夢(プロフ) - やめちゃうんですね、。でも!推しがチョロ松なので気長に待ってます!あ、えと、焦らないでくださいね!しゃびさんの作品読み返して気長に待ってます!これからも頑張ってください!! (2018年12月28日 22時) (レス) id: 4fd2aa824a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃび | 作成日時:2018年9月1日 0時