【 おそ松さん 】学生むつごと恋する短編集 3

仕事しない理由 【 チョロ松 】 ページ34

※付き合っていません
チョロ松side
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「 ねぇちょっと 」


『 はーい 』


「 はーい、じゃないよ!!
今日一緒に日直なんだから仕事して欲しいんだけど!? 」


『 はーい 』


「 だからっ!! 」







はーい、と、やる気のない返事をするその主は
僕の目の前でダラダラとスマホをいじっているAさん


本来なら今日、僕とAさんは日直のはずで
2人で仕事するはずだったんだけど








「 僕しか仕事してないじゃん!? 」


『 えー、私もやったよお 』


「 何をだよ!! 」


『 ほら…、黒板消した 』


「 1文字消しただけだろ!!
アレやったって言わないから! 」







Aさんが仕事をしないせいで、
放課後の今、終わらなかった日直の仕事を残ってやっているのだ









「 てか、仕事しないんなら帰っていいよ 」







なんで残ってんだこの人


なんもせずに、ただ他人の机の上に座ってスマホをいじってるだけ






『 帰んないよ 』


「 はぁ? じゃ手伝ってよ 」


『 やーだ 』


「 じゃあ残ってる意味なくない!? 」








あーもう、話すだけ無駄かも


どこかのぐうたら長男と似てる気がしてきて
怒りとかより、呆れ。









『 チョロ松くん 』


「 何? 」


『 私、チョロ松くんこと好き 』


「 ふーん。
…………………………、えっ 」









空返事で流そうと思ったけど、それが出来なかった


今、なんて







「 え、す、すす、すき? えっ??
なに、え…??? 」






理解は追いつかないまま、
やってた仕事の手も止まる









『 好きだよって。チョロ松くんのこと 』


「 だ、誰が 」


『 私が 』


「 誰を 」


『 だから、チョロ松くんを。』






え、









「 は、え、…ええぇえええぇええええ!?!? 」


『 あはは、面白い反応
それ、伝えたくてさ 』


「 え、ちょ 」


『 今日、わざと仕事しなかったの。
放課後残って、2人きりになりたくて 』


「 な、なに、それ 」








そんなの、ずるくない…?









仕事しなかったのにそんな理由あるとかさあ









『 お返事、もらえる? 』





いつも飄々として見えるAさんが
少し不安そうに聞いてくるから



ああもうさぁ。









「 ああもうっ
そんなの、僕も好きだよ…っ 」






勢い任せに放った僕の言葉は
2人きりの教室に響いた

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