【 おそ松さん 】十四松が、恋したって。【 十四松 】

20. 誰にも、 ページ21

夢主side
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私の親は、所謂デキ婚で。









私は、望まれて生まれてきた存在ではない。









親の快楽のためだけに、作られた存在




親のエゴでできた子供。









だから、私ができたと知った父は

子育てなんて出来るわけない、と




母とお腹の中の私を残してどこかへ行ってしまった









そんな無責任な父に残された母は

こうなったのはお前のせいだと









生まれた私を呪った









『 お前なんか、お前なんかってさ 』


「 … 」









こんな話、誰にもしたことなかったけど


十四松にならなんて、話し始めて止まらない私の口









それから父に見捨てられヤケになった母は、取っかえ引っ変え男を家に連れ込んでは

毎晩のように誰かと体を重ねて









家のことなんて何もやらず、
辛うじてやっていた仕事もまともな仕事じゃなくて。









小学校でその事がバレた私は
もちろんいじ めの対象で









『 でも、頼れる人もいないからさ 』




親戚だっていなかった
学校の先生も、見て見ぬふりだし。









耐えるしかなくて、









それでもなんとか、中学まで行ったけど



ついに母親の収入が追いつかなくなって
高校までは進学できなかった









『 だから私、中卒なんだ 』









そこまで言って、1度口を閉じた




十四松が、何も言わないから。









ああこれは、


幻滅されたかもしれない。




だけどそんなの慣れっこだ







慣れっこな、はずなのに









何故か









幻滅しないで、なんて気持ちがチラつく









そこで、これ以上話す自信がなくなり俯く









けど、そんな私に








「 続きは? 話せる? 」









そんな風に




聞いてくれて









『 まだ、聞く…? 』


「 無理は、しなくていいけど
僕は、聞きたい 」









君の全部、知りたいよ



そう言われた気がして
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言えなかったこと。

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