伊之助さんが心配した日 ページ7
伊之助side
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オイオイあいつは馬鹿なのか
「 クソ、何処行きやがった…!! 」
Aの姿が蝶屋敷の何処にも見当たらねぇから、その辺にいた奴に聞けば何か急いで買い出しに行ったとか
今は夜だぜ、鬼が活動する時間だ
「 クソどこだッ 」
あいつは鬼と戦える程の戦闘力を持ってねぇ
使える呼吸も少しだけ、鬼の頚を斬る力は無いと
前に言ってた
そんな奴がこんな夜に一人で出歩くか普通!!
「 何処にいんだよアホ!! 」
念の為刀を両手に握りしめて、あいつが買い出しに行った周辺をドタドタ走る
何処にもいやしねぇじゃねぇか
まさか鬼に会ったんじゃ、ねぇよな
「 クソ、嫌な事ばっか浮かんできやがる…! 」
最悪な事ばかり頭をよぎるからそんなのを振り払いたくてブンブンと横に振る
『 あれ、伊之助さん? 』
「 !!! 」
『 どうしたんですか、こんな所に 』
「 お、お前ッ 」
突然後ろから呼ばれた名前
振り返れば、けろっとした様子のAがそこにいて
『 いの、』
「 馬鹿かお前!!
こんな夜に一人で出歩いてんじゃねェ!!! 」
『 わ、ッ 』
怒鳴りながらそいつの腕をぐっと引っ張る
傷もなんもねぇ、鬼には会ってねぇみたいだ
『 ご、ごめんなさい
心配かけましたか 』
「 ハァ!? 心配なんかッ 」
心配なんかしてなかったら、こいつの事探してねぇよな
そう思って口篭る
「 買い出しなら、明日朝行きゃいいだろーが 」
『 ごめんなさい、どうしても今必要な物があって 』
「 じゃあ一人で行くんじゃねぇよ
鬼に会ったらどうすんだ 」
『 い、急いでたもので 』
考えてませんでした、なんて申し訳なさそうに眉を下げたそいつ
クソ、ホントに鬼が出てたらどうするつもりだったんだよ
「 次から夜出る時は俺呼べ 」
『 は、はい 』
「 帰んぞ 」
そいつの手を離したら、またどこか行っちまうんじゃねーかって
なんかそう思って
手を握ったまんま蝶屋敷に帰る
『 ごめんなさい、ありがとう 』
「 夜出る時は、権八郎とか紋逸とかとは行くんじゃねーぞ 」
『 え、何で… 』
「 いーから俺呼べ! 俺様が一番強ぇからな!! 」
伊之助さんと綺麗な景色を見た日→←伊之助さんが慰めてくれた日
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しゃび(プロフ) - 羅門茶.さん» コメントありがとうございます。一気読みしていただけて嬉しいです!伊之助が大好きなのでその気持ちを爆発させて書いた小説なので個人的にも思い入れの深い作品になっています。嬉しいお言葉もありがとうございます! (2020年6月1日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
羅門茶.(プロフ) - 素晴らしい作品で一気読みしてしまいました(T ^ T)この作品大好きです、、 (2020年5月23日 15時) (レス) id: efacd8ff92 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Znさん» コメントありがとうございます。恋愛に対して不器用で可愛らしい伊之助を書きたかったのでそう言って頂けて嬉しいです...!嬉しいお言葉ばかりありがとうございます。他の作品も拙いものばかりですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年3月10日 10時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Zn(プロフ) - 本当に素晴らしい作品に出会いました!!もう毎話毎話伊之助の可愛さに震えてました、、他の小説も読んで見ようと思います。 (2020年3月8日 21時) (レス) id: 5d97af5082 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 饅頭さん» コメントありがとうございます。神だなんて勿体ないお言葉ありがとうございます...!思い出深い作品なのでそう言っていただけてとても嬉しく思います。完結してる作品ですが、暇な時にでも読み返して貰えたら幸いです! (2020年3月2日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2020年2月7日 18時