【 鬼滅の刃 】伊之助さんとそんな日々【 嘴平伊之助 】

伊之助さんが近すぎる日 ページ14

『 んー? 何か痛いなぁ 』



目が痛い
ゴロゴロする、何か目に入ってる感覚



『 うーん、なんだろ 』



手鏡で自分の目を確認してみるけど、特に何か入ってるようにも見えない
まつ毛とかが入っちゃってるのかな

地味に痛いんだよなぁこれ、なんて考えながら鏡とにらめっこ



｢ 何してんだ? お前 ｣

『 あ、伊之助さん 』



変なやつだと思われたかも

鏡に向かって眉間に皺寄せてうーんうーんと唸ってるんだもの私



『 目に何か入ってるみたいで
ごろごろして痛いんです 』

｢ 目に? ｣

『 多分まつ毛か何かだとは思うんですけど 』



伊之助さんに向けていた視線を再び鏡に戻す



｢ 俺が見てやる! ｣

『 え、分かりますか? 』



見てやる、と言われても
どうやって見るのかと思っていれば、



『 へ、!? 』



両腕をぐっと押さえつけられて、後ろには壁
目の前には伊之助さんの綺麗な素顔

何故壁に追いやられてるの私

それに、近い、近い



『 伊之助、さん、近い 』

｢ ア? 近づかなきゃ見れねぇだろーが ｣

『 そ、そうですけどっ 』



うーん? と私の瞳を覗き込む伊之助さん
ああもう馬鹿、本当に近い

吐息がかかる、いや、少し動いたら唇が触れてしまいそうな距離



『 も、もう大丈夫、なのでッ 』

｢ 痛くねぇのかよ? ｣

『 どっかいきました 』

｢ んな事あるか? ｣



顔近すぎて、ドキドキしちゃって
もう目に入った何かなど気にならない



｢ 見た感じ何もなかったぜ ｣

『 あ、ありがとうございます 』

｢ … ｣

『 伊之助、さん? 』



もう大丈夫って言ったのに、何故か体勢はそのまま
離れてくれない



｢ …近ェ ｣

『 だから、言ってるでしょうっ 』

｢ でも、嫌じゃねぇ ｣

『 は…ッ!? 』

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