君不足 【 炭治郎 】 ページ36
『 ? どうしたの、炭治郎 』
ちょっといいか? なんて呼び出されて炭治郎の元へ行った私
「 こっちに来てくれ 」
『 ? うん、』
ちょいちょい、と手招きされるからその通りに近づけば、
ぐいっと、
『 ッわ、た、たんじろ 』
「 少しの間、こうさせてくれ 」
抱き締められて、私はすっぽり炭治郎の腕の中
ドキドキするし、嬉しいけど、
いきなりどうしたのだろう
炭治郎からこうやって、甘えてくること滅多にないから。
それに少し、弱ってるようにも見える
『 炭治郎、どうしたの
大丈夫? 』
「 うん、大丈夫
…では、ないかも 」
『 え!? 』
どこか具合が悪いのかと焦って、思わず炭治郎から離れようとする
どこか悪いならこんなことしてる場合じゃないのでは
「 A、離れないでくれ
今はこのままでいて 」
『 で、でも 』
「 具合が悪いわけじゃないんだ 」
そうぽつり、と呟いて炭治郎は続ける
「 少し、単独任務続きで
A不足なんだ 」
『 ……へ、』
私、不足?
なに、それ
何それ。
「 かっこ悪いよな、はは
でも許してくれ、俺頑張ったんだ 」
『 炭治郎… 』
かっこ悪くなんて、全然ないよ
寧ろ、
『 私、だって
私だって炭治郎に全然会えなくて、炭治郎不足だったよ 』
「 !! 」
でも炭治郎も疲れてるだろうからって、遠慮してたのに
こんなに強く抱きしめられるから、もう我慢できない
今までの寂しさを埋めるように、私も炭治郎をぎゅっと抱き締め返す
「 Aも同じだったんだな 」
『 当たり前じゃん
こんなに好きなんだよ、炭治郎のこと 』
「 ッ、」
普段なら好きなんて、恥ずかしくて言えないけど
今なら言えてしまう
「 Aは可愛いな 」
『 ッ、か、可愛くなんて… 』
「 可愛いよ、
そんなAが俺も、好きだ 」
少し熱い視線で顔を見つめられるから、恥ずかしいけど逸らせない
炭治郎の顔がゆっくり、近づくから
唇にそれが触れる前に目を閉じる
『 ん、』
「 一緒にいれなかった分、補充させてくれ 」
炭治郎の体重がこちらにかかってきて、あっという間に私は押し倒される
『 いいよ、特別
炭治郎でいっぱいにして 』
「 ッ、そんなこと言われたら
優しくできないかも 」
『 好きにしていいよ 』
二人の熱い視線が絡み合う
お互い、単独任務を頑張ったご褒美の夜
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しゃび(プロフ) - ミミさん» コメントありがとうございます。1から見ていただけて嬉しいです!個人的に一番炭治郎のお話を書くのが難しいと思ってるのですが、この作品で更に好きになって頂けたようで嬉しく思います。 忙しくて中々こちらに来れないのですが、後ほどボード確認しますね! (2020年3月26日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 1からイッキ見しました!しゃびさんの作品で以前より炭治郎が好きになりました!ボードにも数日前に書き込みましたので見てって欲しいです。好みどストライクでした! (2020年3月26日 10時) (レス) id: ddeda9ef75 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - あいすさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。続編も期待してくださってありがとうございます。私個人としても続編を作りたいと思っているのでそちらが出来た際にはお暇な時にでも読んでいただけたら嬉しく思います! (2020年3月23日 1時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
あいす - 完結おめでとうございます!!この作品大好きなので、続編期待しています! (2020年3月22日 16時) (レス) id: 3a45dfb233 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - ミナさん» コメントありがとうございます。沢山の方々に読んでいただけたおかげで楽しく最後まで書くことが出来ました。続編は後々作ろうかなと考えていますので、そちらが出来たらまたお暇な時にでも読んでいただけたら幸いです。 (2020年3月21日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2020年1月15日 19時