目薬 【 チョロ松 】 ページ34
チョロ松side
_______________________________________
『 い、い…
嫌だぁぁぁぁぁぁ!! ちょっと待ってチョロ松!! 』
と
奇声をあげて逃げる僕の目の前の子は。
僕の彼女のAちゃん
「 バカ、動くなって!
暴れたらできないだろ! 」
『 できなくていいです!! 』
「 もっと悪化してもいいのかよ! 」
それは…、と、言葉を詰まらせながら
暴れるのをやめるAちゃん
なんでこんな状況になっているのかというと
『 だって目薬なんて怖いよ!!
目に入れるんだよ!? 沁みるんだよ!! 』
そう。
目薬。
なんでも、Aちゃんが目が痛いと訴えてきて
でも自分じゃさせないからって僕に頼んできた
「 だからやってやるってば!!
一瞬だから! ね? 」
『 鬼! 悪魔!! 』
「 いや頼んできたのそっちだろ!
なんで僕が悪いみたいになってんだよ 」
もうずっとこんな感じ
こんなの全然怖くないけどなぁ、なんて
手に持っている目薬を見つめていると、
ずっと騒いでいたAちゃんの声が止む
どうしたのかとそちらに目をやれば
『 じゃあ分かった。
ね、チョロ松くん、目薬させたらキスしてよ 』
何が分かったのか。
いきなりそんな提案をしてくる彼女に、思わず変な声が出る
「 へ!? き、きき、キス!? 」
実は、未だにAちゃんとキスをしたことがない
『 してくれないなら目薬ささなーい 』
「 いやそれはAちゃんが困るだけだけど 」
でも、キスできるのは僕も嬉しいし
なんて
「 わかったよ、するよ! き、キス、するから!! 」
『 やったぁ!
じゃあ、頑張る 』
パッと笑って、頑張る宣言
今まで逃げてたのが嘘みたいに大人しくなったAちゃん
目薬の怖さより、僕とキスしたい気持ちが勝ったのか
なんて思ったら、もう彼女が愛しくてたまらないなんて。
_______________________________________
『 あ、やっぱ怖い無理 』
「 大丈夫だって! 」
『 いやもうチョロ松くんの目に代わりにさしといて 』
「 目薬の代理なんて聞いたことないわ!! 」
140人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃび(プロフ) - 苺夢さん» コメントありがとうございます。好みと言って下さり嬉しい限りです...!拙い短編集ですがお楽しみいただければ幸いです。短編集は幾つか続編もありますので、興味があったら是非そちらもよろしくお願いします。本当にありがとうございます! (2018年12月27日 23時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
苺夢(プロフ) - すごい好みの作品です!!まだ読み始めたばかりなんですけど(笑) これからも沢山読ませていただきます!いろいろと、頑張ってください!! (2018年12月27日 23時) (レス) id: 4fd2aa824a (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Fall ill appleさん» コメントありがとうございます。神なんてとてもとても... ですがそう言っていただき本当に嬉しい限りです。こんな短編集ですが、楽しんでいただけているのなら幸いです。本当にありがとうございます。 (2018年7月27日 19時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Fall ill apple(プロフ) - 面白いというか神ですね。素敵な短編集をありがとうごさいます。本当にリスペクト。 (2018年7月26日 19時) (レス) id: 1efb67011f (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます。長編の小説も同時更新していますので、そちら優先になってしまい、短編集の方は思いつき次第の更新になりますが、それでも気長にお待ちいただければ幸いです。 (2018年7月19日 18時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃび | 作成日時:2018年7月1日 22時