シャンプー 【 カラ松 】 ページ29
カラ松side
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今俺は、彼女のAの家に遊びに来ている
だが、
なんだかよく分からない殺伐とした漫画に集中して、全く俺に構ってくれないハニー
構ってくれないなら仕方ない、と思い
後から覆いかぶさるように抱き締めた時に、ふと気がつく。
「 なぁ、ハニー 」
『 …なに 』
「 シャンプー変えたか? 」
そう、シャンプーの香り
前のシャンプーもいい香りだったが、
今のシャンプーはかなり俺好みの香りだ
『 あ、気づいた? 』
「 あぁ、いい香りがする 」
『 それ、前にカラ松くんが好きって言ってた匂いのシャンプー 』
そう言われ、俺の動きが止まる
そういえば前に、こういう香りが好き、という話をしたような
でもそんなかなり前の話を、
しかも何かのついでに話したようなそんな言葉を
Aは覚えていてくれたみたいで。
わざわざシャンプー変えたのか
俺のために。
それがどうしようもなく嬉しくて、
ハニーが愛しくなる
「 ハニー 」
『 なに、今いいとこ 』
漫画のいいシーンなのか、邪魔しないでというように俺にそういうA
でもそんなのは気にせずに
「 なぁハニー 」
『 待っててってば 』
「 待てない 」
『 ちょっ… 』
半ば無理やり顔をこちらに向かせ、唇にキスを落とす
『 ん… カ、カラ松くっ… てば! 』
「 どうしたハニー 」
『 どうしたじゃないよ
もー、今ホントいいところだったのに 』
と、不満を垂れながらまた漫画に視線を戻そうとする彼女
そうはさせない
「 ダメだ、ハニー
漫画は終わり。
次は俺の番だぜ〜? 」
『 ちょっと! 』
ハニーから漫画を取り上げれば、最初こそ睨んできたものの
俺のしつこさに諦めたのか、俺の方に向き直し
向かい合わせに座ってくる
『 それ読んだら後で構ってあげるのに 』
「 今じゃないとダメなんだ 」
『 なんでよ 』
「 俺のためにシャンプーを変えてくれたハニーが
どうしようもなく愛しいから 」
『 な、なにそれ 』
俺のその言葉に照れるハニーに、
あぁどうして
俺のハニーはこんなにも可愛いんだと思い
キスをしながらゆっくり彼女を床へ倒す
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しゃび(プロフ) - 苺夢さん» コメントありがとうございます。好みと言って下さり嬉しい限りです...!拙い短編集ですがお楽しみいただければ幸いです。短編集は幾つか続編もありますので、興味があったら是非そちらもよろしくお願いします。本当にありがとうございます! (2018年12月27日 23時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
苺夢(プロフ) - すごい好みの作品です!!まだ読み始めたばかりなんですけど(笑) これからも沢山読ませていただきます!いろいろと、頑張ってください!! (2018年12月27日 23時) (レス) id: 4fd2aa824a (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Fall ill appleさん» コメントありがとうございます。神なんてとてもとても... ですがそう言っていただき本当に嬉しい限りです。こんな短編集ですが、楽しんでいただけているのなら幸いです。本当にありがとうございます。 (2018年7月27日 19時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Fall ill apple(プロフ) - 面白いというか神ですね。素敵な短編集をありがとうごさいます。本当にリスペクト。 (2018年7月26日 19時) (レス) id: 1efb67011f (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます。長編の小説も同時更新していますので、そちら優先になってしまい、短編集の方は思いつき次第の更新になりますが、それでも気長にお待ちいただければ幸いです。 (2018年7月19日 18時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2018年7月1日 22時