剣呑な瞳 ページ14
「松本に言いましたね‥」
「申し訳ございません小宮山様。ちょうどこの間の話になりまして、つい口が」
帰り際のレジで全く悪びれていない店員の返答に、なんかこれはこれで知らない世界〜って感じと思い直す。
二次創作のネタとしては超絶面白いし人気がある場面だが、自分に降りかかるとそうでもなく、しかもドラマは起きない事が分かった。
名札をちらりと確認する。
「ええと北園さん、松本と仲が良いんですか？」
「実は高校が一緒でして」
「え。じゃあもう旧知の仲なんですね、知ってたら口止めしたのに」
Aが悔しそうに言うと、北園は意味ありげに笑った。
「どうでしょう。松本から、小宮山様がいらっしゃったら絶対教えるように、と言われているので」
「どういうことですか？」
予想だにしない言葉にAは目を瞬かせた。
もしかしてそんなところまで監視されているのかと思うと、松本はなぜ自分をここに紹介したのかさっぱりわからない。
怪訝な顔をしたAに、北園が優しく声を掛ける。
「アイツは心配性なんですよ」
口調が砕けていく。
店員のそれから、松本の友人としての顔に変わる。
「心配症？」
「大事な友人のあなたに変な虫がつかないか」
「は？」
素っ頓狂な声が出た。
更に脳内が混乱する。
そんなAに、北園は更に柔らかく微笑んだ。
「松本と是非仲良くしてやってください。アイツほんと浮かれてるんで」
似たようなことを、ちょっと前に言われた気がする。
だけど、もう三週間も音沙汰のない相手と、どう仲良くすればいいのか。
「あの‥、‥美味しかったですありがとうございます」
なんて返せばいいのか解らずに当たり障りない挨拶をすると、相手も解っているのか表情をいつもの営業用に変えて頷いた。
「土曜の朝のこの時間帯は人も少ないですし、好きなだけゆっくり過ごしていただいて構いません。是非またお越しください」
「はい、また来ます」
品のいい笑顔につられて笑顔を返し、Aは店の重たい扉を押す。
休日のビルの人気のない廊下を歩き、エレベーターホールに出たところで、ピタリと固まった。
「‥‥松本」
ちらりとこちらに視線を寄越す、その瞳がわりと剣呑なことに気づかないほどAはうぶではない。
この迫力を前に、なんて言えば良いというのか。
壁に背を預けて立っていたのは、とっくに帰ったと思っていた松本潤だった。
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お塩(プロフ) - plut49plutさん» 『なんか、違うんだよな…』と私の中で疑問が生じてしまい完全に止まっています。修正して完成させたい気持ちはあるのですが、いつになるかと問われると正直わかりません。が実情です。続きを気にしてくださってありがとうございます！ (2023年2月10日 8時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - こんにちは、お塩です。こめんとありがとうございます！お返事遅くなってすみません。このお話、実は８割方出来上がっているんです…ただ、ハマりたてで彼らのキャラクターや性格をあまり知らないまま書いていたので、今になって（続く） (2023年2月10日 8時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
plut49plut(プロフ) - はじめまして。こちら「どうしてこうなった！」の更新予定はありますでしょうか。 (2023年2月4日 13時) (レス) id: 8fab10a4af (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - shiさん» shiさんコメントありがとうございます！お塩です。名字呼び捨てのヒロインって中々いないよなと思いつつ体育会系と言うか高校生みたいなノリもいいよなと思って始めてみました(笑)Ｓさんもまだまだ色々ありますので、是非楽しんで頂けたら嬉しいです！ (2021年10月11日 11時) (レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - 初めまして。主人公の松本呼びやSさんの行動が読んでいてワクワクしました！！次回の更新楽しみにしています！ (2021年10月10日 10時) (レス) @page23 id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年10月6日 1時
