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「じゃあさ、こうしてる場合じゃないんじゃねぇの？」
「‥は？」
翔の言葉に、潤はゆっくりと顔を上げた。
定まり切らない視線の先で翔が口の端を歪めて笑っている。見る人によっては小馬鹿にされていると感じる表情で、潤に語り掛ける。
「好きなんだろ？ あと一か月半しかねぇのに、毎晩ここで管巻いてて良いのかよ。愛想尽かされて今度こそ指輪突き返されるかも知んねぇぞ」
「それは‥すげぇ嫌だ」
「だろ？ この先どうなるかはお前とAで答えを出すことだけど、恋人だろ？ ほっといて良いのかよ、一緒に居られんのあと一ヶ月半だぞ」
その強い言葉と視線に潤は瞬いた。
おぼつかなかった瞳に色が戻ってくる。
二人の先行きを決めるのは、二人でしかない。
離れるにしろ、別れるにしろ、遠距離恋愛になるにしろ。
「潤、お前諦める気なんてねぇくせに、いっちょ前にビビってんじゃねぇぞ」
「翔さん‥‥」
「そうそう、Ｊらしくないない。Aさんにとっとと連絡しなさいよ」
「泣いてるかもねAちゃん」
「そしたら俺美味しいお酒で慰めちゃうっ！」
「おい」
四人からそれぞれに掛けられた言葉に、潤は後ろ髪をかいた。
情けない、格好悪い。だけどそれもこれも彼女のことが大切で、失いたくなくて怯えたから。
ここで蹲っていたって、未来は遠ざかるばかり。
答えはいつだってこの心の中にしかない。
Aとどうなりたい。
この先の潤の未来にAがいなくて良いのか。
この先のAの未来に潤がいなくて良いのか。
俯いて、次に顔を上げた潤の瞳はいつものまっすぐで強い色を湛えて。
それだよそれ、その顔だよと四人がサムズアップする。
「ありがとう、皆。毎晩付き合ってくれて」
「目ぇ覚めたんなら良かった」
「良かったついでにさ、翔さん。ちょっと相談乗ってくんない？」
「俺？ 良いけど、無理は言うなよ？」
「無理かどうかはやってみないと解んないかな」
そう言って笑う。
その口元に浮かぶ自信に「Ｊはこうでなくっちゃぁ！」とカズと智が手を打ち鳴らす。
雅紀もご機嫌にグラスを煽って、通夜のようだった雰囲気は消え去った。
Aを想うとあの日の音楽が聴こえる。
こうやって苦しい時も、愛しく過ごす時も、彼女を想うといつも聴こえてくる音は止むことをしらない。
あの日の歌を、彼女は覚えているのだろうか。
「‥‥聴こえんだよ」
「ん？ なにが？」
―――音楽が
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お塩(プロフ) - ゆぃさん» ありがとうございます！って、ゆぃさんまで何を仰る！(笑)私ニューヨーク行ったことないので‥‥(笑)でもタイムズ・スクエア前に立たせるだけで絵になる潤くんですよね、それを見たいです(笑) (2021年9月28日 11時) (
レス) id: c86e5730cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぃ(プロフ) - 完結お疲れ様でした~ NY編…いいです~♪ (2021年9月27日 13時) (レス) id: 7a81be16ec (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - さちこさん» さちこさんコメントありがとうございます！ほんっと格好いいですよね見事に落ちました(笑)全曲は流石に書けませんでした、そこまでネタが思いつかなくて‥。えっ、NY番外編っ！？えっそんなそんな(笑)でも少し妄想しちゃいました、タイムズスクエアの二人ですね成程！ (2021年9月25日 21時) (レス) id: bdf4956e41 (このIDを非表示/違反報告)
さちこ(プロフ) - お塩さん、完結おめでとうございます！こちらのお話も大好きです♪untitled、ほんとカッコいいですよねぇ…全曲のお話書かれるのかと勝手に思ってたので、完結って見て「えぇ( ﾟДﾟ)」ってなっちゃいました(笑) NY番外編、気が向いたらお願いします(笑) (2021年9月25日 8時) (レス) id: 037683b6b9 (このIDを非表示/違反報告)
お塩(プロフ) - ゆぃさん» ゆぃさん返事遅くなってすみません！！ 同僚はものの見事に当てウマですほんとすみませんって気分になりつつ、あれはもう潤くんのイケイケ具合を楽しんで頂ければオッケーです！！ ね、どう思ったんでしょうかね‥(笑) (2021年8月28日 2時) (レス) id: bdf4956e41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お塩
| 作成日時：2021年8月11日 4時
