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ひんやりした空気を纏い高専の敷地に戻った。





何処に向かっているのか分からないまま硝子と歩く。









 






 








 





中庭の真ん中に、白い影が一つ。








 






 






 




 






 

家入「五条じゃん、ウケる」



五条「何だよ硝子」
  「……A」


 














 



悟ったら分かりやすいな。



見開かれた瞳が小刻みに震えてる。


 








 










『アイス買ってきたんだよー、これ悟のぶん』





ビニール袋から取り出した容器が冷たい。



指先、手のひらが熱くなっていく。



















 






 


五条「震えてんじゃん」



家入「おい五条」










 








 


五条「アイツはもういない」
  「俺も救えなかった」










 




 









 





 






 



救えなかった。

 


















 









『悟、硝子、』










 







だめだ、抑えられない。




 













 



次の瞬間には涙が滝のように零れてきた。





『うぅぁ……ぁあ……………っ』



















視界がぐちゃぐちゃになって
痛みも悲しみもよくわからない。






ただ私を包む温かい二人がずっと、
私を支えてる。
 
 


 

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作者名:塩風味 | 作成日時:2022年9月7日 22時

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