嘘つきな君を愛してる【ヤンデレ】【名前変換オリジナル】

035　彼side ページ38

『うん。帰ろう・・・』


自ら擦り寄ってくるAはまだ涙を流している。

優しいAはバカだから、あんなことをされてもまだ岡田に気を使ってるんだよね？

悲しいんだよね？辛いんだよね？好きでないと肯定するのが、苦しいんだよね？




・




・




・



・

本当に頭弱いな。



・




・



・

俺のことだけ考えて、

俺のことだけで頭の中を埋めれば苦しいこともないってのに。

そんなこともわからないなんて、随分とかわいい頭の構造だよね。



「ど・・・してよ・・・ぉ・・・っ」



泣き崩れる岡田に、Aは走り寄ろうとする


すかさずその腕を掴んで止める。




「A、帰ろう。俺はAを守りたいんだよ。言うこと聞いて」



抱き締めてしまえば簡単なのも、頭が弱い証拠。



『・・・っ、うん・・・///凛君と帰る』



超がつくほどバカな君。


けど大丈夫だよ。

どんなにバカで間抜けでも、俺は愛してあげるよ。

壊れるまでずたずたに、ぼろぼろにして、俺しか頼れないように、俺しか信じられないようにしてあげるよ。


それで、君が完全に壊れたら、さ。


Aは完全に俺のモノだ。



俺だけの、A。



バカで間抜けでかわいい俺だけのA。






「じゃあね、岡田」



Aを遠ざけてから、一応感謝の言葉をかける。

お前のおかげで、またAの一部が壊れたよ。



「ありがとう。岡田のおかげで俺はヒーローになったよ。かわいいAのヒーローに」



俺をじとっと睨む岡田をおいて、

Aと家路に向かった。

036→←034　彼side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す