帰国したら弟が組長になってた【stpr】

3話 ページ3

・

「ほら！ねえちゃん入って入って！！」
弟の圧に負け、7年ぶりの我が家へ足を踏み入れる。

「お帰りなさいませ。お嬢様。」

『…は、』
バッチリ決めた服を着た男の人達が整列して私を迎え入れる。
なにこれ。貴族漫画でしか見た事ねえよこの展開。
いつから私お嬢様になったの？？てか私の家は人を雇うくらいのお金ないはずなんだけど。

色んな考えが頭の中で反響する。

…何が一体どうなってんの？？？
混乱して足が動かない。


「…？ねえちゃんどうしたの？具合悪い…？」
不安そうになーくんが私の顔を覗き込む。

『い、いや、違くて…』
「そうなの？なら良かった！！」
一瞬で満面の笑みを浮かべるなーくん。


以前と変わらないはずなのに何故かオシャレに見える机に2人腰かける。
さらっとエスコートしてくれるなーくん。ひえ、イケメン
緊張して冷や汗だらだら。怖すぎるこの空間。

…会話が…ない…。
とりあえず今1番聞きたいことを聞いてみる。

『ああぁあ…のさ…、ｽｩｰ…。今ってなーくん何してる…？』
ごめんあまりにもヤクザっぽいから聞いちゃった…。
まってまって、これ殴られない？？大丈夫？？？

恐る恐る顔を上げる。
そしたらなーくんが目をきらきらさせて話しだした。

「っ、そうそう！！ねえ、聞いて聞いて？」

「俺ね、組長になったんだよ！！」

「な組っていう組の!」

「結構有名でしょ?俺頑張ったんだよ。ねーちゃんに悪い虫がつかないように。」


「これでねーちゃんも安心して日本で暮らせるね！！」



…うん、

なんかもうおうちかえりたい

厳重資料→←2話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す