【d!】教え子達の国に行ってみた☆２ (ページ5)

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☆　作戦ページ5

「せんせー、またねー！」
「ありがとうございました！」

「気をつけて帰るんだよ！」と言って手を振った瞬間、耳元のインカムから通信開始の音が聞こえる。
数秒待てば、特徴的なバリトンボイスが聞こえてきた。

gr«先生、これから総統室に来れるか？舞踏会の打ち合わせをしたいんだが。»
«ん、今終わったからすぐ行くわ。»
gr«待ってるゾ。»

通信を終わらせて、総統室までの道をゆっくりと歩く。
明日から６月で、舞踏会は７月７日。もうじき一ヶ月切る。
G国の今の様子も見ていきたいし、前日のうちにG国の中に入りたいな。
あ、何かお土産とか持っていった方がいいよな。「直前まで我々国にいた」って言えば、我々国のお菓子でも許されるだろう。
相談しておきたいことを考えていたら、あっという間に着いてしまった。
ドアをノックし、一言、断りを入れてから入る。

gr「お、来たか。」
「どこのケーキ屋？」
gr「城下町、曼荼羅書店の隣のケーキ屋。」
「了解。」

もっきゅもっきゅといつも通り、不思議な効果音を出しながらケーキを食べるグルッペン。
曼荼羅書店の隣のケーキ屋か、行ったことなかったな。
今度行ってみよう。

「で、打ち合わせってのは？」
gr「コネシマとオスマンが侵入計画を作ってくれたから、それについて話そうと思ってな。」
「成る程、それがこの紙に書いてあると。このカイってのは、コネシマの部隊の隊員ってことでいいか？」
gr「ああ。」

紙をぱらぱらと捲って、軽く確認する。

gr「大まかな流れは今説明するが、細かいところで分からないところは後でオスマンに聞いてくれ。」
「ん。」
gr「先生には前日のうちに国内に入ってもらって、G国の様子を見てきてもらいたい。んで、当日はなるべく目立たないように過ごしてくれ。まあ、先生なら大丈夫だとは思うが。」

その日の内に宿屋に戻り、朝早くに国外に出る、と。

「分かった。万が一の時は、この秘密の抜け道を通って国外に出ればいいんだな？」
gr「ああ。気をつけてな。」
「しっかし、グルッペンも他の皆も、トントンに負けず劣らずの心配性だよな。元教え子に会いに行くだけなのに。」
gr「...もう二度と、先生を失いたくないからな。」
「！そうか。大丈夫、絶対に帰ってくるから。」
gr「約束だゾ？」
「もちろん！」

グルッペン達もそう思っていてくれてたんだな。

「っはー、先生やってて良かった！」

総統室前の廊下に俺の嬉しそうな声が響いた。