#13 ページ16
『あれ?ここ、は?』
目が覚めると真っ白な天井が見えた
「ッ!!Aッ!!」
ギュッと力一杯抱きしめてくれた
『お母さん、ッ』
「あなたッ!家に帰ったら倒れてたのよ!?もうッ!心配したんだからッ!!」
『ごめん、なさい』
お母さんの涙が服に染みる
「あぁ、よかった、明日には退院できるそうよ、」
『うん、わかった』
_数分後
「じゃあまた明日ね、」
『うん、バイバイ』
ガラガラガラガラガラ
はぁ、栄養とってなさすぎたかな
あーあ、このまま死ねばお兄ちゃんのとこ行けたのに
“A“
『!』
まただ、幻覚?
“俺の分まで生きろよ“
『…ッ』
『おいてくなよ、バカ兄貴』
布団を力一杯握りながら息を殺して泣いた
_______
『ん、あれ、泣き疲れて寝てた?』
『まぁいーや』
ガラガラガラガラガラ
『!お母さん?、早かった、ね』
「ざんねーん、お母さんではないよ」
『潔子!』
「うん、バレー部みんないるよ」
『バレー部みんな、か』
「何その嬉しくねーみてーな顔!」
『どーせ部活に誘導するためでしょ』
『言っとくけど、私は戻んないからね』
「んでだよぉ〜」
『バレー、大嫌いだから』
「嘘デショ」
『何?蛍、嘘なんかついてないよ』
「前までバレーやりたいとか言ってたくせに今更逃げるわけ?」
『…ッもう嫌いになったの』
「ふーん?じゃあ今一瞬顔が歪んだのはなんで?」
『…なんでだろーね』
『自分でも何したいかわかんなくなったの』
『バレーが嫌いで、バレーとは関わりたくないって思ってても頭の中で昔の記憶がフラッシュバックするから』
『私、何がしたいんだろ』
「それは、バレーが好きだからじゃないんですか?」
『!どーだろーね』
「そうやって、すぐはぶらかすのやめなよ」
「どっちなの、好きなのか嫌いなのかぐらいははっきりしなよ」
『私は、』
“自分に嘘ついてない?“
“バレーって楽しいっ!“
“勝ったっ!あの強豪に!!“
“バレー?大好き!!“
“バレー一緒にしようぜ!!“
『私は、バレーが_______です」
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作者名:莉紬 | 作成日時:2023年12月15日 14時