*銀魂*沖田総悟の双子くんは暗殺のプロでした。ー3ー

第陸拾玖斬、考え事 ページ34

あ「……ハァ」

部屋で一人、電気もつけずに寝転がっていた
俺はちょっとだけ、考え事があった


あ「…出てみるか、ココ」


あれだけ、
鬼兵隊(ココ)の奴らだけでいいとか、
俺には日なたは似合わないとか言っておいて、
少しだけ、俺の気持ちは揺らいでいた


初めて真選組に行った時
初めて万事屋に行った時
子どもになって、真選組に拾われた時

総悟といた、少ない時間
馬鹿共(アイツら)といた、少ない時間


俺は決して楽しくなかったわけじゃない
でも、やっぱり何だか違う気がして、
半ば自分に言い聞かせるように、
こんなものはいらないと、逃げた

でも
初めて触れた温かさ
初めてされた心配
初めて出会った兄弟

ココにいた時には味わえなかったソレらは
俺の心にするりと入ってきた


白夜叉こと、銀時が言っていた、護るもの
それが何か、少しだけ分かった気がした


人を殺す
人を騙す
人を貶める

それでしか味わってこなかった楽しさを
他のところで初めて味わった


心のどこかで、心地よいと、思ってしまった
心のどこかで、此処にいたいと、思ってしまった



でも、もしそんな事をするとしたら
高杉を裏切る事になる

依存しあっているこの状態で
もし俺が高杉から離れたら？

高杉は、死なないだろうか
高杉に、幻滅されないだろうか
高杉に、見放されないだろうか

高杉は、俺の師匠であり続けてくれるだろうか


あ「……なーんて、考えても分かんねェな」


さてさて、どーすっかなぁ……

第質拾斬、相談だ→←Happy Birthday to ＊＊＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す