*銀魂*沖田総悟の双子くんは暗殺のプロでした。ー3ー

第陸拾捌斬、"誰か" ページ32

あ「いってて……本気で殴ったな、アイツ」

たんこぶが2、3段できてるんじゃないか
痛さが尋常じゃない

あ、もしかして、頭割れたとか！(


あ「……なーんて」

ぽふ、と布団に倒れこむ
いい加減、体が戻ってくれないもんか

こんなんじゃ、仕事出来ねぇし、
刀持つことも難しいっての


ふと、思い出した

生きるか、死ぬか
そんな瀬戸際に立っていた、あの頃

微かに覚えている、誰かの温もり

顔も声も姿も、何にも覚えてないけれど
その温もりが心地よくって
とても幸せだと感じていたあの頃


≪ああぁぁぁぁぁぁあぁぁ！！！≫

身を呈して、護ってくれた
俺の目の前で、死んでいった
俺なんかを、助けて


嫌いになったこの世界
理由なんて沢山あるけれど
その"誰か"が殺されたことが大きいのか

あ「覚えてねーけど…」


ぐるぐると頭の中で色々なものが回る

視界もだんだんぐるぐると回る

心臓がバクバクいっている


え、これ、死ぬんじゃね？

短い間隔で息をする
だんだんと重くなる瞼を閉じ、
それからしばらく眠りに落ちた





……、起きろ…A！

あ「んー、？ぅおっと」
高「はよ」
あ「あれ？俺……」

起き上がる時に感じる体の重さ
手を見ると、ゴツゴツした手に
着ていた服は、破けてしまっている

あ「戻った……」
高「うめき声聞こえるから、何かと思ったぜ」
あ「そうなの？…まぁ、アリガト」


なんとか薬の効果はなくなったみたい
とりあえず、今度神威に会ったら、殴ろ

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