*銀魂*沖田総悟の双子くんは暗殺のプロでした。ー3ー

第陸拾伍斬、一粒の ページ29

その夜
何かあるといけないから、と
高杉の部屋で寝ることになった

その前に、また子に怒られたり、
万斉に鼻で笑われたり、
武市は男の子でも…とかぶつぶつ言ってたな

とにかく、この姿にそれぞれの反応をもらい、
無事でなにより、と結論づけられた




あ「……ね、高杉」
高「あ？」

今は一緒に布団の中
なぜか腕まくらされちゃってるんだけど

あ「戦争の時、どんなだったの？」
高「戦争って、お前もいただろ」
あ「そうじゃなくて、1番激しかった時」

今まで、この類の話はほとんどしなかった
高杉が聞いて欲しくなさそうだったし、
どことなく、寂しそうな顔をしていたから

高「いきなりどうしたんだよ」
あ「いや、銀時とかヅラに会って、
攘夷戦争って本当はどんなだったのかなって」

白夜叉、貴公子
そして、今尚健在する、鬼兵隊首領
もう一人いるらしいけど、会ってないなぁ

高「…まぁ、ひどかったぜ」
あ「ひどかった？」
高「先生が殺されて、刀を捨てろと言われた」

『先生』
銀時やヅラ、そして高杉の師のことらしい
攘夷戦争の始まりも、この人が一絡みあるとか

気になるけど、聞けない
高杉がすごく、寂しそうな目をするから
左目を抑えて、悲しい顔をするから


高「……当時の鬼兵隊は、みんな殺された」
あ「え……」
高「手前ェと会う少し前に、処刑された」


みんないなくなっちまった、と呟いた
高杉のその目には一粒の涙があった

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