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第伍拾玖斬、隻眼 ページ23

あ「ネコー?」

ちらりと覗いた路地裏は、
少しだけ薄暗く、しけていた

ミャーオと鳴いたネコは、
路地裏の先に進んでいく


あ「待って!」

もう少し、もう少し
あまり進んではいけない気がしたけど、
ネコに導かれるみたいに足が進む

あ「あっ…」

最後に1度振り返ったネコは、
そのまま奥の壁を乗り越えて行ってしまった

ちぇ、と肩を落とし、帰ろうと踵を返す

その時に、足元に見えたキラリと光るもの


あ「……刀?」

光るそれに目を向けると、
ソーゴや土方が持っているような刀だった

白い桜がついてる刀
とても綺麗で、目を惹いた

触ろうとして、手を伸ばした時だった
「オイ」

頭上から降ってきた、低い声
びくりとして振り返ると、
片目を包帯で覆った男の人がいた

あ「お兄さん、だあれ?」
高「は?高杉だ。なにとぼけてんだ、お前」
あ「とぼけ?」

あ、もしかしてこの人、
俺が頭打つ前から知ってる人なのかな?

あ「お兄さん、ごめんね。
俺、今記憶がごちゃごちゃになってんの」
高「記憶?」
あ「そー!頭打っちゃって」

苦笑いを零すと、
その人__高杉サンはため息を一つ零す

高「まァ、そのうち戻るんだろ」
あ「多分ね!」
高「うし、なら帰るぞ」

高杉サンは例の刀を右手で持って、
座り込んでいる俺に左手を差し出した

あ「帰る…?」
高「おう、俺らの家にな」
あ「一緒に住んでるの?俺たち」
高「おー。ほら、さっさと帰るぞ」

ちょいちょい、と右手が動く
俺はその手を握って、立ち上がった

そっか、ソーゴとお別れするのか
身元不明って言ってたし、俺迷子だったのかな

あ「じゃあ、ソーゴに言いに行こう?
これからよろずやに行くって言ってたから」


きっと、怒りながら探してるんだろなぁ…

俺は路地裏の出口に向けて足を運びだした

第陸拾斬、血→←第伍拾捌斬、白猫



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ドSの極み(プロフ) - 更新楽しみにしてま~す。 (2015年1月7日 23時) (レス) id: 9c2471414b (このIDを非表示/違反報告)
ドSの極み(プロフ) - 空音架恋@演劇部さん» 頑張ってください!私この小説大好きなんですよ!応援してます! (2014年12月9日 13時) (レス) id: 9c2471414b (このIDを非表示/違反報告)
空音架恋@演劇部(プロフ) - ドSの極みさん» 受験終わったし、高校にも慣れたんで前ほどはいかずとも更新頑張ります! (2014年12月8日 23時) (レス) id: de4c87a60a (このIDを非表示/違反報告)
ドSの極み(プロフ) - 空音架恋@演劇部さん» わかります。私も受験の時、占ツクで書いてたわけではなかったけど、そんなことありました (2014年12月8日 21時) (レス) id: 9c2471414b (このIDを非表示/違反報告)
空音架恋@演劇部(プロフ) - ドSの極みさん» 去年受験だったんで終わったらやろうと思い続けて気付けば今年も終わり……ってかんじでした (2014年12月8日 19時) (レス) id: de4c87a60a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:auto(おーと) | 作成日時:2014年2月28日 12時

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