パシリは最初で最後 ページ9
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『美味しそう…てか料理上手』
私はサイドテーブルに置かれたお粥を取ろうと毛布から手を伸ばすと、スッとお兄ちゃんにお粥を取られてしまった。
「ほれ、口開けろィ」
『…ん?』
お兄ちゃんは「あーん」と言い、お粥を私の口元までスプーンを運ぶと、衝動的に口を開けた______
『ん、美味しい…!でも自分で食べれるんだけど…』
「まァ、細けェことは気にすんじゃねェや。俺のことをパシリに使えるなんざ、今日が最初で最後でさァ」
一度断ったものの、再びスプーンを口元まで近づけられ、「早く口開けろ」と命令される始末に。
何を言っても曲げないお兄ちゃんに私も折れ、大人しく口を開けることにした。
『お粥、作ったことあったの?しかも私の好きな卵入ってるし…』
「まァ、昔姉上を看病した時によく作ってたからかねィ。そんなに美味しいか?コレ」
そういうと、お兄ちゃんは私の口元まで運ばれていたスプーンを自分の手元に引き返し、そのまま口の中へと運んでいた。
「ん、結構美味いじゃねェか。さすが俺」
『なっ…ちょっと!スプーン…』
私は目の前で繰り広げられた“ 間接キス ”にアワアワとしていると、お兄ちゃんはいつものポーカーフェイスで私の顔を見つめてきた。
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時