大切な存在 ページ42
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『何で土方さんが安心するんですか』
私には訳のわからない発言に驚くと、彼は話を続ける。
「俺と総悟、そして近藤さんはもう5年の付き合いになる。昔こそ、アイツは姉貴と一緒になって遊んで毎日楽しそうにしていたが…、前にも話したように、亡くなってからは魂が心に宿されていない、どこか寂しげな、今にもどっか行っちまいそうな表情を見せるようになったんだ」
そうか、総悟にはお姉さんが…、前に少しだけ話を聞いていたけれど、姉想いの弟だったんだと改めて感じられる。
「だがな、やっぱり最近は様子が変わった。」
『変わった…?それはどういう、』
「アンタだよ。やっぱり鈴木が総悟の前に現れてから、総悟は昔のように感情を表に出すようになった。いやそれ以上にだ。総悟にとって、鈴木は大切な存在になっているんだと思う」
土方さんは、私に“ありがとよ”と、肩をポンとたたくと、今度こそまとめた荷物を持って帰る支度をした。
『あ…、待って!』
「んだよ、心配しなくてもこのことは他言しねェ。お前らもバレねェようにしろよ?俺にバレたのが救いだったな」
『う…ごもっともです。じゃあ…、総悟のこと送ってくれてありがとうございました。』
お礼を言うと、土方さんは帰っていった。そして、今起きた出来事をなんて報告したら良いのか…、考えに考えたが思いつかなかった。
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時