仲直り。 ページ17
『...美味しい？』
「.....」
目の前でシチューを口いっぱいに詰めている龍之介くん。
不機嫌なのは目に見えていて、うんともすんとも返してくれない。
何故かサングラスも掛けた儘だ。
それは外してもいいんじゃないかな？？？
なんて心の中で巫山戯ていても
全く雰囲気は良くならない訳で、
何十分も酷い沈黙は続いてしまう。
其のせいで暖かい食事も、味が無いみたいで、美味しくなかった。
私は、食べ終わったお皿を洗いながら、小さく溜息をついた。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*
どうも、不機嫌な龍之介くんを目の前に正座をしています、Aです。
仕方がない、無理は承知で仲直りなんてこれが初めてだから...。
私は縋る様な心持ちで龍之介くんの目を見た。
『...龍之介くん、一つ、お願いがあります。』
「？、なんだ」
『昨日の事も、全部ちゃんと話すから....だから、今だけ、ポートマフィアじゃなくて私の、ただの友達として、話を聞いて下さい...!!』
ｺﾞﾝｯ
「?!、おいA...」
勢い良すぎたせいで頭を床にうちつける。
痛っ...
でも、私はそのままの体勢で龍之介くんからの返事を待った。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*
「...僕は、貴様がそのような愚者だとは知らなかった。」
呆れたものだな。
僕がそう告げると、Aは顔を上げぬ儘、酷く掠れた声を出した。
『...そっか』
「嗚呼、分かったらさっさと顔を上げろ、土下座は、朋友にすべきでは無い。」
『そうだよね..._________って、え？』
何だその顔は
『話...聞いてくれるのか？』
目を見開き、間抜けに拍車の掛かったような顔でAは僕に訊ねた。
「？、僕ははなから其の心算だ、何を不思議がる事がある。」
Aは、僕にとって、弱者でも、他の何とも代わらぬ_____唯一人の
それに、今日の此奴は様子が可笑しい。
『....っ！ありがとうっ...』
泣いて抱きつくなど、童子でもあるまいに。
僕のような愚者が、此奴を抱き返しても良いのか、迷った挙句に、羅生門で返してしまった。
「...(これで良いのか...？)」
少し部屋が暑いと思った。
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yuya(プロフ) - とても面白かったです！ ちなみに芥川君って幹部じゃなくて遊撃隊隊長なんですよね (8月6日 9時) (
レス) @page4 id: 97a3a2e706 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 完結となっていますが、もう更新はされないのでしょうか?? (2021年4月30日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
櫻色華伝(プロフ) - 芥川君が可愛すぎて・・・。更新まってます！ (2020年2月20日 14時) (レス) id: 4986846a43 (このIDを非表示/違反報告)
黒胡椒(プロフ) - 面白いです!更新まってます! (2020年2月3日 10時) (レス) id: e2f590a1cb (このIDを非表示/違反報告)
降夜 - oh…神がここにいる…更新頑張って下さいね！ちっとずつでも、自分のペースで！ (2019年8月21日 21時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂糖菓子 | 作成日時：2019年6月30日 10時
