第七十話 執着 敦・与謝野side ページ32
一般人が乗ってる白昼の列車に自爆紛いの脅迫……
ポートマフィアの謀にしてもえらい覚悟……
いや、執着だね
いったいどんな奴が……
与謝野が先頭車両のドアを開けると
檸檬が転がってくる
「!」
そしてその檸檬が爆発する。
「果断なる探偵社のご婦人よ。ようこそ……そして、さようならァ♡」
黒焦げの車内に与謝野が倒れている。
「……おやおや誰かと思えば有名人じゃないか」
「ほう、生きてた?こいつは驚きだなぁ。最近の女性は皆タフだ」
「男女平等の世だからねェ、妾からすりゃアンタみたいな指名手配犯がこんな所にいる方が驚きだよ……梶井基次郎!!
機密主義のポートマフィアの中にあって珍しく名の知れた爆弾魔、先日の丸善ビル爆破事件では一般人28人を殺してる」
「あれは素晴らしかったよ!拍動の低下!神経細胞の酸欠死!乳酸アシドーシス♡」
━━梶井基次郎━ポートマフィア━檸檬爆弾━━
「死とは無数の状態変化の複合音楽だ!そして訪れる不可逆の死、あぁ……」
「“死”が実験だって?」
「科学の究極とは“神”と“死”、どちらも実在し、しかし科学で克服出来ず、故に我らを引きつける」
━死とは何かって?━
━いずれ何にだって訪れる全ての終わりかね━
「さぁて、あなたの死は何色かな?」
「確かめてみな……」
......................................................
逃げる乗客をすり抜け
逆行する敦。
爆弾を撤去しないとこの人達が死ぬ……
だけどできるのか?
僕に……
その時、敦を追い越す着物の少女がいる。
「君、ダメだ!そっちには爆弾が……」
ピリリ……
ピリリ……
「中央の車両に戻ってください、後部車両には爆弾が……」
ピリリ……
ピリリ……
少女は立ち止まると携帯を開く
「あの……君」
━お前の任務は爆弾の死守だ━
芥川の声だ。
「……君は……あの時の……」
━邪魔者は殺せ、お前の異能力“夜叉白雪”で━
「え!?」
その時、少女━泉鏡花の傍らに大人よりも丈高い殺人人形、夜叉白雪の刀を持った禍々しい威容が出現する
「━ぐあっ」
いきなり、電光の速度で刃敦の腹を貫いた
衝撃で吹き飛ばされ、床にうずくまる敦。
その細い躯から流れる大量の血。
「……っ」
第七十一話 来客 岡本side→←第六十九話 実験体 no-side
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紅狐 - はっ!何処かでfriskが決意を抱いた気がする…!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 3d24de6556 (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - 紅月さん» ありがとー、頑張る(笑) (2018年8月18日 15時) (レス) id: be92b64847 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 続編おめでとうございます! ギルド戦まで頑張れ(*´ー`*) (2018年8月18日 15時) (レス) id: c8e9e68a05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凶華 | 作成日時:2018年8月18日 14時