第十六話 新聞配達員と爆弾魔 敦side ページ19
「───ッやっ、やや、やめなさーい!!」
「こ、こんなことして何になるー。き、きっと親御さんも泣いてるよ!?」
怖い……
「なんだアンタ!?」
「ひいい、ごめんなさい」
「アンタ、探偵社の人間じゃないな!?」
「み、みみ、見ての通り、通りすがりの新聞配達です!」
「新聞配達の人が何の用だ?」
「いくら憎いからって人質とか爆弾とか……良くないよ……生きていればきっと好い事がある……」
「好い事って?」
「うっ……!」
そんな事言われても……
「だから好い事って何!」
好い事なんて直ぐ見つからない……
でも……見つけなくちゃ……見つけなくちゃ……
爆弾が……ッ
「……………………ち…………」
「ち?」
「ち、ちゃ、茶漬けが食える!茶漬けが腹一杯食える!」
「は?」
「天井があるところで寝られる、寝て起きたら朝が来る!当たり前のように朝が来る!
でも……爆発したら……君にも僕にも朝は来ない……だって死んじゃうから」
「そんなこと分かってる!」
「えー!?いやぁ、やめた方がいいと思うけどなぁ……だって死んじゃったら……死んじゃうんだよ?そりゃあ死にたくなることだってあると思うよ?でも辛くても生きてる人だって……
ほら例えば僕!家族も友達もいなくて孤児院も追い出され……行く場所も生きる希望もない!
その上虎に変身しちゃうし……
あー!そうですよー!たしかに僕は貴方の言う通り取り立てて長所もなく誰が見ても社会のゴミだけどー!」
その時爆弾魔は思った。
あ、なんかやばい予感がする……と。
「それでも自暴自棄にならずに生きてるんだぁぁぁぁぁあ!!!」
「ううぅ……」
「いいぞ敦くん、演技を超えた素晴らしい駄目人間っぷりだ。」
「だからそんな爆弾なんか捨てて……一緒に仕事探そう!?ね!?」
「い、いやぁ……ぼ、僕は仕事を探しているわけでは」
「今だ国木田くん!!」
「判っている!」
国木田さんは手帳に素早く“
と書き込み、こう叫ぶ。
「“独歩吟客
すると紙は鉄線銃に姿を変える。
「しまっ」
「確保だ国木田くん!」
「だから判っとるわ!」
「ぐはっ……」
「一丁あがりーはいはい皆さんお疲れ様〜」
「はぁ……」
殺されるかと思った……
嗚呼……怖かったぁぁぁぁぁあ
...................................
ええと、主ちゃん出なくてごめんなさい。
第十七話 或る爆弾 敦side→←第十五話 なぜ僕はこんな目に 敦side
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いーさん - あの、夢主のイメージ画、載せられてないです。 (2月22日 21時) (レス) @page6 id: e94fc6ce81 (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - とめぃと。さん» 大丈夫だと思います(笑)私も実は覚えていないんです←駄作者 まぁ主に雷獣を使ってます。雷獣は敦くんの虎の黒バージョンだと思ってくだされば…… (2018年8月18日 14時) (レス) id: be92b64847 (このIDを非表示/違反報告)
とめぃと。 - 異能全部覚えきれん…←記憶レス (2018年8月18日 13時) (レス) id: c84f1b316a (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - 紅月さん» ('ω')ウィッス (2018年8月15日 20時) (レス) id: be92b64847 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 死神参謀凶華さん» どうもリア友の者です(( (2018年8月15日 19時) (レス) id: c8e9e68a05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凶華 | 作成日時:2018年8月2日 13時