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第十一話 久々の畳と朝の幻覚 敦side ページ13

「う……うん……あれ……ここどこだっけ確か……夕べ」

昨夜自分の右手が虎に変身していたことを思い出す。

「ひいっ!」

起き上がって自分の手を確認すると

人間の肌の色、正真正銘人間の手。

「はぁ……」

室内を見回すとさほど広くはない小綺麗な畳の部屋。

「久しぶりだなぁ、天井」

2週間の放浪生活……

天井がまた見れるなんて。

その時いきなり呼出音が鳴る。

Prr……

「うわぁなに!?なになに!?」

畳の上の携帯電話が音を響かせる……。

Prr……

「えぇ、ああはいはいはい出ます!出ます!出ます出ます出ます!今出ますすぐ出ます!」

Prr……

「え、釦どれ!?え、これ?早く動いて…もーあーこれだ!」

ようやっと着信応答釦を押し、携帯を耳に当てる

「あ、も、もしもし!?」

「“グッドモオニン!”」

太宰さんの声が響く。

「…ああ、太宰さんですか」

「今日もいい天気だねぇ、新しい寮の方はどうだい?」

「おかげさまで……野宿に比べたら雲の上の宮殿のようです」

また布団に寝れるとは。

野宿は本当に辛いからなぁ

「それはよかった。枕元の着替えは探偵社のみんなからの贈呈品(プレゼント)だ」

「本当に何から何までありがとうございます」

「ところで敦くん申し訳ないが」

「ん……?」

「実は緊急事態が発生したのだ」

「緊急事態?」

「ああ。一刻を争うのだよ。すぐに指定の場所に来てくれたまえ。大変な事態だ。君だけが頼りだよ」

「は、はいわかりました」



僕は用意されていた服に着替える。

……この長いベルト誰のセンスだろう。


「用意はいいかね、敦くん」

「はい」

「まず部屋を出たらドアをちゃんと閉めて後ろを見ろ!」

「うしろ……うっ」


緑色のドラム缶が寮の目の前の空き地に有る。

いやただのドラム缶ではない。

太宰さんが背中から入り、

こちらから足と顔しか見えないような

格好になっている。

なんだこれは。

これもジサツ法の一種なのか?


「えーと、これはなんですか」

「なんだと思う?」

「うーん…朝の幻覚…?」

「はっずれー!」

「まさか、敵の襲撃ですか!?罠にかかったとか!」

「自分で入った」

「はぁ?」


よく分からない。

なぜドラム缶に背中から入れるんだ…

そしてなぜ自分から……


僕の朝の幻覚は続く。



Aさんが出てこない?

……すみません。

第十二話 ドラム缶の怪← 敦side→←第十話 人間失格って名前カッコイイですよね



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いーさん - あの、夢主のイメージ画、載せられてないです。 (2月22日 21時) (レス) @page6 id: e94fc6ce81 (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - とめぃと。さん» 大丈夫だと思います(笑)私も実は覚えていないんです←駄作者 まぁ主に雷獣を使ってます。雷獣は敦くんの虎の黒バージョンだと思ってくだされば…… (2018年8月18日 14時) (レス) id: be92b64847 (このIDを非表示/違反報告)
とめぃと。 - 異能全部覚えきれん…←記憶レス (2018年8月18日 13時) (レス) id: c84f1b316a (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - 紅月さん» ('ω')ウィッス (2018年8月15日 20時) (レス) id: be92b64847 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - 死神参謀凶華さん» どうもリア友の者です(( (2018年8月15日 19時) (レス) id: c8e9e68a05 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凶華 | 作成日時:2018年8月2日 13時

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