56話 ページ9
『すみません、よく分かりません。』
ht「……え？」
困り顔で手を挙げて首を振るA。その姿に想像していた反応と違ったのか、笑っていた顔が固まってしまった。
ht「え……俺達と仲良くなりたいんじゃ……？」
どうやら凄い勘違いをされているようだ。ロボロさんやシャオロンさんみたいに料理を美味しいと言ってくれた人ならまだしも、マスクの男性のように漸く関わりを持てた人や、まだ嫌われている人とは特に関わりたい訳でもない。寧ろ関わりたくない。だって怖いじゃん。
『えー、いやぁ……はは。』
目を逸らし、下手くそな笑顔で言葉を濁らせる。マスクの男性は表情はあまり分からないが、目を大きく開いていた。多分だが驚いているのだろう。
いやほんと、なんか勘違いさせてほんとごめんなさい。
ht「……もしかして、怖がらせたから？」
勘がいいわね、お兄さん。
口を窄めて冷や汗をダラダラと流す。マスクの男性の真っ直ぐな視線がとても痛い。どうにか心情を隠そうと声を出そうとした。しかし、Aの声よりも先にマスクの男性の声が先に出た。
ht「怖がらせたのならごめん。嫌なら近づかないけど…俺は仲良くしたいな。」
眉を下げて優しい目でこちらを見てくる。口元が隠れているせいか、優しさがよく伝わる。
『……ｯ。』
心臓がキュッと締め付けられた。あんな目で見られては、罪悪感が強まってしまう。
どうしよう。
自衛のためにも近づいて欲しくない。だが、あんな風に見られては良心が痛む。下を向きながら、チラチラと不安そうに相手を見る。すると、外道丸が私の頬に擦り寄ってきた。まるで、安心させるかのように優しく。
その頬擦りで何かを感じた。人間のどこか奥底に眠る野生の勘と言うやつだろうか、この人は大丈夫だと伝えてくれた様に感じ取れた。
不安が少し薄れたAは、大きく深呼吸をしてマスクの男性を真っ直ぐ見て、回答を出した。
『分かり、ました…。大丈夫です、仲良くしましょう。』
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もち明太子チーズ - 続き気になりすぎて夜しか寝れません!!!更新待ってます！ (2023年1月27日 21時) (
レス) @page11 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - 面白すぎて一気に読み進めてしまいました！応援してます！頑張ってください！ (2022年12月15日 7時) (レス) @page11 id: f4ad072890 (このIDを非表示/違反報告)
レミっと - めちゃくちゃ面白いです！更新のんびり頑張ってください (2022年10月19日 18時) (レス) @page11 id: e2e81b9e88 (このIDを非表示/違反報告)
きざみん - 面白かったです。コロナに負けず更新頑張ってください！ (2022年10月14日 6時) (レス) @page11 id: 9835f2cbf2 (このIDを非表示/違反報告)
くろいるか - 続きいいいいいいい、、、、更新頑張ってください (2022年10月12日 18時) (レス) @page11 id: ebfe8bc644 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：骨粉の煮付け | 作成日時：2021年1月17日 17時
