8話 ページ8
吉沢side
ずっと前から約束していた、賢人とのサシ飲み。
お互い気楽に酒が飲めるところがいいとのことで、
庶民居酒屋になった。
席は完全個室のトイレに近い場所。
席を立った時に顔バレしにくくて良い場所だと思った。
しばらく飲んでいると、
ふと廊下の方で会話が聞こえる。
「……〜したの…？
よかったのに」
「いやぁ…〜マンの……なってさ。」
男女の声だからカップルか？
…でも、女性の方、聞いたことがある声だ。
「…〜……、りょう！」
吉沢「……！」
聞き覚えのある声に呼ばれた俺の名前。
勘違いかもしれないけど、
この扉の向こうに多分彼女がいる。
2ヶ月前に田舎で出会った、彼女が。
吉沢「わりぃ賢人、ちょっとトイレ」
山��「おー」
もし彼女がいたら、なんて声を掛けよう。
久しぶり？
偶然だね？
この後ちょっと時間ある？
扉を開けるまでに考えたフレーズ。
少し高鳴る胸を知らんふりして扉を開ける。
吉沢「…Aちゃん？」
貴方「…え、よしざわくっ…！！？…っ」
そこにいたのはやっぱり彼女だった。
…でも、その視線の先には男がいた。
…あぁ。だよな。そりゃいるよ。
こんな可愛くて気遣いができる子、同じ会社の奴らが黙っているはずがない。
彼女は驚いたように口を押さえている。
桃山「…？どうしたA、知り合いか？」
男は俺に気付いてないみたいだけど、
恐らくあれが彼氏。
吉沢「…あぁ、彼氏さんと一緒だった？
ごめんね、邪魔しちゃって。」
貴方「あっ…」
俺は経験したことのない胸の痛みに耐えきれなくて、
真っ直ぐトイレに向かった。
せっかくまた会えたのに。
さっき考えたフレーズだって一つも出てこなかった。
トイレで少しぼーっとした後トイレを出ると、
当然彼女はもうそこにはいなかった。
もう会えないかもしれないのに。
最後に見た彼女の顔は少し赤かったけど、
それはきっと彼氏に何か言われたんだろう。
…じゃあ何で「りょう」なんて言ったんだよ。
「りょう」ってあの男のことか？
それとも、俺がここにいること分かっててわざと言ったのか？
個室に戻ると、賢人がビールを飲みながら声をかけた。
山��「亮トイレ長かったなー。
そういえば誰か知り合いでもいたの？
話し声聞こえたけど。」
吉沢「…いや、人違いだったわ。」
.
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synk - 一気読みしてしまいました！最高でした！もう更新の予定はないのでしょうか…？続きが気になります。頑張ってください！ (2021年11月1日 3時) (
レス) id: ffd759584a (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 34話のここの部分 私はというと、吉沢くんの気持ちに気付いて 胸を抑えて動かないでいる。 これ正しくは吉沢くんへの気持ちに気付いてではないんでしょうか？ (2021年10月4日 1時) (レス) @page34 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは私の家に泊まらせるわけにはではないんでしょうか？ (2021年10月4日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません｡｡｡ お久しぶりです(笑) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 33話のここの部分 佐伯くんとはマネージャーさんのことだろうか。 分からないけど、とりあえず私の家に泊まるわけにはいかない。それは阻止しないと！ (2021年10月4日 1時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - またまた続けてのコメントですみません。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2021年9月9日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二の腕 | 作成日時：2021年8月1日 21時
