検索窓
今日:7 hit、昨日:7 hit、合計:47,651 hit

▼75 ページ33

俺とえおえおは同じクラスで当然の如く出し物も同じ。それに加え担当時間も同じと来た。


そうなると自ずと空き時間も同じになる。


だから今日一日ずーっとこいつと一緒にいることになって、後夜祭くらい離れたいAの所に行きたいとか思った俺はすぐにその考えを改める。


(いやいや、あいつに付きまとわないって決めたんだろ馬鹿め…)


いつもは他者に罵声を浴びせる俺もここんとこは自分で自分に浴びせてる。


Aの様子がおかしくて、すごく嫌そうな悲しそうな顔を見て、やめてやるなんて言った日から数日。
何かある度にAに会いたいと思っては自分に言い聞かせるようにする。


「なぁ、あろま」
「なに」
「校庭行く?」
「あー……」


そう言われてふと窓の外を見ると後夜祭のイベントのために校庭に続々と人が集まって行くのを見て眉をしかめる。


「行かなーい」
「だよねー」


そのままお互いに足を踏み出しどこに行くともなしに廊下を歩く。


Aは校庭にいるんだろうか。
辺な輩に絡まれてないだろうか。
ちゃんと笑ってるだろうか。


気がつけばいつも彼女のことを考えている。


……重症かよ。


ハッと自嘲気味に笑えばえおえおはクスッと笑った。


何で笑いやがるお前……と、思った矢先。


えおえおは俺の二の腕を掴んだ。


「はぁ?!」


かと思えばものすごい力で引っ張られ引きずられるように歩く。


「なになになになに!」
「いいからいいから!」


いや、いくねーわ!!


抵抗しようと腕を振り払おうとするがビクともしない。
クソほど馬鹿力だな!ゴリラか?!


もう無理だと観念して大人しくえおえおに引きずられていると、ひとつの教室の前で足を止めた。


えおえおは無言で扉を開いて顎で中を示した。


「…は?」


示された方に視線を向ければそこには、驚いた顔をするAがいた。

▼76→←▼74



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (102 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
165人がお気に入り
設定タグ:MSSP , 実況者 , 逆ハー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

有馬(プロフ) - げふりーるさん» はじめまして、作品を読んでいただきありがとうございます。そう言ってもらえると書いた甲斐があります。とても嬉しいです(;_;)ありがとうございます!! (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» いつもありがとうございます!新作もよろしくお願います(o^^o) (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
げふりーる(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!最初から最後までドキドキしながら読ませていただきました。この様な素晴らしい作品に出会えて本当によかったです。 (2018年11月12日 19時) (レス) id: db287560ed (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - ついに完結…おめでとうございます!あろま先生落ちも、恋叶わないけど応援してくれる男子も、ツンデレちゃんも大好きなんで、最高!って思って読んでました!なんだこのぽっかりと穴があいた感覚…まぁいいや。今作も面白かったです!新作楽しみです!応援してます! (2018年11月12日 1時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» ありがとうございます!(*^ω^*) (2018年11月1日 18時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:有馬 | 作成日時:2018年10月17日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。