検索窓
今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:47,583 hit

▼73 ページ31

文化祭当日。


告白してないのに失恋した気分の中、文化祭が近づくにつれて文化祭実行委員はますます忙しくなった。


実行委員の中からパンフレット作成者を出したり、出店の設営の手伝いをしたりそれをチェックしたり。
来賓の方用のスリッパの準備や敷地外周辺の整備など。


雑用の多さが半端ないって。


でもバタバタしていたおかげで面倒なことを考えずに済む時間が多くてちょっと助かった。


そんな忙しい毎日も今日で終了。


相変わらず実行委員が同じなFBくんとえおえおくんやきっくんはちょっかいを掛けてくるけど、問題のあろまくんはあれ以来全く顔を見せない。


遠目から彼の姿を見つけても変わった様子はなくて、楽しそうにやってた。


でも女の子と一緒にいる所は見ないからってちょっと自惚れてしまう自分が嫌になる。


あろまくんはいつも私のところに来てくれていたのに、私は彼と同じことを出来ずにどこかで彼に期待してしまっている。


素直になりたい。


何回そう思ったんだろう。


「トリックオアトリート!」
「わあ?!」


宣伝用プラカードを抱えてぼーっと歩いていると前方からワインレッドのタキシードを見にまとい、牙を生やしたきっくんが大きく手を広げ大きな声を上げ出てきた。


例のごとく驚き大きな声を上げた私を見て楽しそうにきっくんは笑った。


「ふふ、驚いたー?」
「驚いたよ、なに仮装?」
「そう、吸血鬼カフェ!」
「ハロウィン過ぎたけど?」
「三日前だしいいかなーって!」


さりげなくプラカードを持ってくれて、どこに行くでもなく、何故だか一緒に歩く。


「Aちゃんのとこはポテト売ってんだね」
「うん、在り来りでしょう」


プラカードのおもて面を見てそう言うきっくんは「腹減ったー。あとでポテト行こー」と言う。


「あ、そうだAちゃん!」


グルンと思い切り首をこちらに向けるきっくんに「なに?」と返せばとびきりな笑顔で


「後夜祭一緒に過ごそう?」


そう言った。

▼74→←▼72 side F



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (102 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
165人がお気に入り
設定タグ:MSSP , 実況者 , 逆ハー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

有馬(プロフ) - げふりーるさん» はじめまして、作品を読んでいただきありがとうございます。そう言ってもらえると書いた甲斐があります。とても嬉しいです(;_;)ありがとうございます!! (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» いつもありがとうございます!新作もよろしくお願います(o^^o) (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
げふりーる(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!最初から最後までドキドキしながら読ませていただきました。この様な素晴らしい作品に出会えて本当によかったです。 (2018年11月12日 19時) (レス) id: db287560ed (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - ついに完結…おめでとうございます!あろま先生落ちも、恋叶わないけど応援してくれる男子も、ツンデレちゃんも大好きなんで、最高!って思って読んでました!なんだこのぽっかりと穴があいた感覚…まぁいいや。今作も面白かったです!新作楽しみです!応援してます! (2018年11月12日 1時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» ありがとうございます!(*^ω^*) (2018年11月1日 18時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:有馬 | 作成日時:2018年10月17日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。