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つづき！シリアスな壺浦
「壺浦」「つぼつぼ」なんて二人が駆け寄ってきて、名前を呼んで………
キャップは涙目で、アオセンも声が震えている。
「泣かないでくださいよ。」
「だって、おれがもっと早く気づけば、」
「いや、俺だって、」
「アンタたちのせいじゃない。
………ときには犠牲も必要なんスよ、しょうがないしょうがない。」
へらへら笑ってそう言ったあと、「また今度奢ってくださいネ！！！いやぁ、何にしようかな？？」なんて起き上がっていつものように言う。
だが、二人共、いや、周りの人たちは皆黙っているだけ。
「エ、なんスか……？」と戸惑っていると、アオセンが珍しく被り物をとり、真剣な顔をしてこちらを見る。
なぜか、怖くて、目をそらすが、頬に手を添えられて、無理矢理目を合わせられる。
「犠牲をうまないようにしているのが俺ら警察なんだよ、壺浦。
ねぇ、俺は先輩として不甲斐なかった？それとも、俺ら警察の事、信じれなかった？」
「え、そんな訳では………」
「だったらさ、一言くらいは言ってよ。
たすけてってなんで言ってくれなかったの？ねぇ、壺浦。」
「え……？誰かが助けてくれるんですか？」
「は？」
「いや、だって、前だったら、誰も、助けて……」
「………壺浦、前の街とここロスサントスは違う。違うんだよ。
何があったかは知らない。だけどね、少しは相談してほしかった。信用されていないって、そう思っちゃうの。」
真剣な顔で、彼の深海のような瞳に貫かれて、だけど暖かい言葉に救われたような気がして。
たすけてって言って、よかったんだ。
目の前が霞む。頬になにか伝う。
心も体も共にボロボロになった俺には、なんとも甘い花の蜜のよう。
「アオセン、あの、あのね、」
「うん。」
「本当は、怖かった。
痛いし、怖いし、俺何もやってないのに、なんでだろうって。
でも、俺は警察だから、いつもポジティブで無鉄砲な問題児の壺浦匠だからさ……にげちゃ、だめだって。
だけど違ったみたい、あは、おれ、ばかだ。」
「壺浦、がんばったね。」
優しく微笑んで、優しく頭を撫でる彼が神様みたいに見えた。まあ、いつもはただの変な先輩だけど。
頬が緩んで、恥ずかしいけど、「ありがとう。」って言う。
すると、みんながこっちに一気にきて、めっちゃくちゃ撫でられる。
「え、なになになに！？」
取り敢えず「人間として100点だ！！」なんて褒められたので「あざす」なんて答えた。
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作者名：miyaoiya | 作成日時：2023年9月23日 18時
