小さなキューピット【佐野玲於】

先手 ページ47

玲於side








A《玲於くん、ごめんね。今日は予定があるんだ》









玲於「まじかよ…」

亜嵐「玲於、どうしたの？」

玲於「いや、別に」

亜嵐「ほうほう…Aちゃんとなんかあったか」




まじでうちのリーダーなんなの？
こういうとこ敏感なんだよな…



玲於「…今日は話聞いてもらいますよ」

亜嵐「そうこなくっちゃ〜」


なんて言いながら店予約し始めたイケメンリーダー。
なんだかんだ優しいんだよなぁ。









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玲於「…だから勝ち目ないんすよ！」

亜嵐「まぁまぁ落ち着きなよ、恋に奥手の玲於ちゃん」



ご飯食べて、その後亜嵐くんがよく行くっていう
BARにハシゴしてなんだかんだ軽く4時間は飲んでる。


話せば話すほどマイナスな思考にしかならなくって
お酒も回ってきてるから口調も強くなる。





亜嵐「Aちゃんの気持ちは聞いてないんだし
まだ分かんないじゃん！俺は玲於とAちゃんの方が
お似合いだと思うな〜」


そんなこと言ってくれるポジティブリーダー。
はぁ、亜嵐くんのポジティブさ半分分けてよ…



亜嵐「玲於にするか、佐藤さんにするか、どっちも違うのか
決めるのはAちゃんだからね？
アピールしないと先越されるよ？ほら、今電話してみなよ！」








て言いながら携帯を取り上げる亜嵐くん。

玲於「や、なんか用事あるって言ってたし今はやめ…









.









purrr...purrr...





玲於「はあっ？！！」

亜嵐「善は急げって！ね？」


いや、イケメンスマイルしてくるけど冗談じゃねえ









A〈…もしもし？玲於くん？〉


やべーじゃん！出ちまった。


玲於〈もしもし。ごめんな、用事あるって言ってたのに。今大丈夫？〉


冷静に…焦るな、佐野玲於！


A〈ごめんね、今外にいるからまた後で掛け直してもいい？〉

玲於〈あ、本当ごめん。ならまたあと…









て俺が言いかけた時









佐藤〈A？あ、電話中？〉

A〈あ、すみません。ちょっと電話かかってきて〉








あーやられた。

用事って佐藤さんとデートかよ。

先手打たれたってことね。







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