１０１話の氷漬け ページ7
…とはいえ。まさか気づいたら夜になっていただなんて。それほどお互い集中していたとは、気づかなかった。
流石に…と、いうよりも。それを自覚した途端、急に疲労がおそってきた。
『…少し休憩する』
「え、あぁ…」
『…どうかした？』
「いや…、Aでも休憩を取るなんて言うことがあるんだな…と」
『…あの時間から夜までシュートを打ち続けたら、誰でも疲れるだろ』
「…悪かったな」
確かにいつもならば、自分から休憩など言い出したりしないけれど。さすがに、疲れた。
『…ちょっと出てくる。すぐ戻るから』
＊
《彼奴、中々やるじゃねえか。いいキーパーになりそうだな》
『そうだな、…間違いない』
なんというか、…疲れ知らずなのだろうか。優秀なバスケットの選手だと言うのだから、当然だと言われれば納得してしまうけれど。
「＿＿あ、A！」
『？……、キャプテンか』
部屋の入口の前で小さく息を吐いたところで、廊下の向こうからキャプテンがやってきた。
「よかった〜…、姿が見えないからまたどこか行っちゃったのかと…」
『…もう、どこにもいかない』
「あはは…、それならいいんだけどね！Aは井吹と一緒にいたの？」
『ああ、…一緒に練習してた』
その言葉を聞くと、なぜだかキャプテンは嬉しそうに笑った。…ちゃんと練習していることに、安心でもしたのだろうか。
「二人とも夜ご飯まだだよね！井吹の分と一緒に持ってきたから、一緒に食べてね」
『あ、あぁ……、ありがとう』
「はい、おにぎり。おばちゃんから！
食事の時間位ちゃんと見ないと…サッカーは逃げないよ」
『…私、今は決められた日しか練習できないから…』
「そういえば…」
嫌だと言っても、監督の命令ならば従うしかない。それに、監督がそういう理由も、私自身が一番知っているから。
「…聞いてもいい？」
『ああ、別に、大した理由じゃない。昔、脚を怪我したことがあって。
もう数年経つけど、今までサッカーみたいに激しく脚を使う競技を、していなかったからだと思う』
……でも、何でそのことを監督が知っているのだろう。知っているのは私と、私を助けてくれた恩人だけなのに。
…その恩人は、お礼を言う間もなく去ってしまったのだけれど。
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デルタ((優嫁(プロフ) - ウチ？さん» ありがとうございます！そ、そんなことを言っていただけるなんて…本当にありがとうございます！ (2014年4月5日 1時) (
レス) id: b4fe94b31e (このIDを非表示/違反報告)
ウチ？ - 過去編で泣いちゃいました、悲しいですね(；´д⊂) (2014年4月4日 23時) (携帯から) (レス) id: 1e006debc3 (このIDを非表示/違反報告)
デルタ((優嫁(プロフ) - アレン@さん» ありがとう！気づかなかったよ； (2013年10月28日 19時) (レス) id: d6aeeba79d (このIDを非表示/違反報告)
アレン@ - デルタ((優嫁さん» うんー疲れた。10000hitおめでとう!! (2013年10月28日 16時) (レス) id: 4f681d4e7b (このIDを非表示/違反報告)
デルタ((優嫁(プロフ) - アレン@さん» おぉう！？お疲れ様!! (2013年10月27日 17時) (レス) id: d6aeeba79d (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年9月1日 22時
