愛寵噺参【東京卍リベンジャーズ】 (ページ40)

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ドリーム【今牛若狭】ページ40

子ノ刻＿＿

「んっ…」

夜も更けた頃に彼女は寝返りを打った

「…っ……」

深夜1時に突然ベッドの中で彼女は見悶えた

「……A？」

隣で寝ていた彼は彼女の様子に気が付いた

「…っは……ぁっ……」

吐息を吐いて少し苦しそうにしていた

「おい。大丈夫かよ」

心配した彼はすぐに声をかけた

「ダメ、だよ…こんなところで……」

彼女は寝言を言っていた

「はっきりした寝言だな」

彼女の寝言は鮮明に聞こえた

「んッ…ひとが、来ちゃうよ……」

夢の中で緊迫した状況を送っていた

「ったく…どんな夢見てんだよ」

軽く呆れながら彼はしばらく彼女の様子を見た

「キス、以上は…待って……」

彼女はかなり現実的な夢を見ていた

「続きは…お家に帰ってから、だよ……」

登場人物は自分の他に隣にいる彼が相手役として出演していた

「なるほど。夢の中でオレとやってンのか」

察しがいい彼はすぐに分かった様子だ

「んッ…。耳は…弱いからダメ……」

嫌と言いながらもねだるように甘い声を出しながら身を捩った

「さすがにキスしたら起きるだろ」

そろそろ夢から覚ましてやろうと思った彼は彼女に口付けをした

「…っ…んッ…。んんッ……！」

初めは軽かったが彼は徐々に深い口付けをして彼女を現実に引き戻した

「…っは、んッ……」

息を荒くしながら彼女はうっすらと目を開けた

「…って……えっ……？」

「やっと起きたか」

彼女に覆い被さったまま彼は声をかけた

「………若狭。ナニしてたの…？」

今の状況が分からずにとっさに彼に聞いた

「それはこっちのセリフ。Aは今までどんな夢見てたんだよ」

彼は質問を質問で返した

「……それはっ…」

「オレに言えないような夢？」

全てを見透かしておきながらあえて彼女に言わせるつもりでいた

「違っ…わない……コトもない…」

言葉を濁しながら彼女は少し考える素振りをした

「そのっ……夢の中で…若狭に､抱かれてたの…」

正確に言えばその手前までを夢で見ていた

「へぇ…そうなんだ」

彼は平常心を保ちながらポーカーフェイスを貫いた

「昨日散々やったのに夢の中でもオレに抱かれてたんだ？」

日付が変わる3時間ほど前に2人は激しい一夜を過ごしていた